おわりに-12月の魚病対策-
今回で曲がりなりにも私の義務を果たすことができました。1年間通せるかどうか不安でしたが、愛鯉会の会員の皆様の有り難い励ましや、自分自身の勉強のためということで、無事終えることができました。
全国の愛好家の方々から多くのご質問をお受けし、適切な返事が出来なかったことも少なくなく、申し訳なく思っております。誌上をお借りしてお詫び申し上げます。このような失敗や経験を今後に生かし、更に発展させたいと思います。
こうした中で何よりも嬉しかったことは、愛鯉会の方々にお会いした時、「今月の魚病対策を読んで大変役に立った。今年は病気を出さないで済んだ」あるいは「病気が治りました」と言われたことでした。
錦鯉の病気の対策はまだまだ遅れていると言わざるを得ません。各種薬品や抗生物質の適切な使用法の確立、腹腔内手術成功率の向上、新しい治療法や治療機械の導入等にやぶさかであってはなりません。
将来、錦鯉を趣味としてお互いに競い合う場合、愛好家の飼育管理が最も問われる時代がくるでしょう。体形の維持、照りやツヤにあらわれる健康の維持、そして、いかにその鯉の素質を十二分に伸ばすことができたかが重要なポイントになることでしょう。