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薬剤の定期投与について③-3月の魚病対策-

こうした春先のマゾテン投与によって、イカリ虫やチョウばかりでなく、エピスティリス、ダウチロギルス、ギロダクチリスの予防、更にはフレキシバクターカラムナリス、シュウドモナスフレイレスセンスにも効果があるのが図2によって知ることが出来ます。

3月にはこの他、メチレンブルーと過マンガン酸カリの投与を一度ずつ行うとよろしいと思います。大部分の愛鯉家の池はやはり越冬期はどうしてもこまめに手をかけることができませんし、生物による浄化も不足気味となり、また日光による紫外線の効果も減少し、どうしても池の中、水路、浄化槽の汚れが目立つようになります。 

図2

メチレンブルーは図2からもわかりますように、エピスティリス、イクチオフチリウスコスティア、サプロレグニアなどに効果があるわけですが、汚物が多いとこれに吸着して効果が半減してしまうといわれますし、確かにそのように思われます。

しかし逆の観点から考えてみますと、最近や寄生虫の母体ともなる汚物に吸着することによってこれに殺菌ないし殺菌作用として働き、いわゆるボーダーライン以下に抑え込んで、池全体の定期消毒として予想外の効果をもたらします。

そうしたことから、春先の池の浄化、越冬に入る前の準備、あるいはその他の理由で池が汚れた時など、メチレンブルーの投与は意味のあることと思います。もちろん、良く管理された池の場合、表1のごときメチレンブルーの量の二〜三回投与で治療効果も得られます。

表1

過マンガン酸カリは図2に示されますように、キロドネラ、トリコディナなどの寄生虫、その他の皮膚疾患に効果を示します。三月頃から少しずつ水がぬるみ始め、いろいろな寄生虫や細菌が入り乱れて繁殖し、最も注意しなくてはならない時期ですので、マゾテン、メチレンブルー、過マンガン酸カリの三つの薬品の定期投与を図1の筆者の投与法を参考にして、自分自身の池の条件に合わせて確立してください。

過マンガン酸カリの効果は今更述べるまでもありませんが、予防、治療にも大いに効果的ですので、表1や、前回発表した表を参考にして使用法をマスターし、大いに活用してほしいと思います。マゾテンにしてもメチレンブルーや過マンガン酸カリにしても安価ですので、使いやすいと思います。

薬の量は”はかり”で性格に量って投与することが肝心です。(図3)。

図3

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