魚病対策は予防から-1月の魚病対策-
定期的な消毒・投薬を!!
錦鯉の魚病対策には予防が1番であることは申すまでもありません。そのためには定期的な池の消毒、あるいは投薬が必要です。
江草教授の講演でも述べられておりましたように、魚病の発生率は、寄生虫や病原菌の数と相関関係があるのは容易にうなずけます。
つまり、池の中に、寄生虫や病原菌が多ければ多いほど病気が発生しやすくなり、特にその数があるボーダーラインを超すと病気に発生率が急激に増大します。
池の中の寄生虫や病原菌を増加させる原因として、水処理が悪かったり、雨などによる汚物や土砂の流入や、新しい鯉の入池、自然増加などいろいろあります。
したがって、池の寄生虫や病原菌の数をボーダーライン以下に押さえておくことが大切なわけで、ここに定期的な消毒や投薬することの意義があるのです。もちろん使いすぎは禁物です。
1年間の定期的な消毒・投薬の計画は水温によって行うことが正確です。
皆さんも経験して感じていることと思いますが、この図1からも推定されますように、寄生虫の数や病原菌の数がボーダーラインを超えて更に増加しているときでも、病気にかからない丈夫な鯉がいるかと思えば、すぐ病気にかかってしまう鯉もいます。
鯉自身の個体差があるわけです。江草教授はこれを「弱い鯉、免疫性のない鯉から病気にかかっていく」と言っておられます。
私の池では購入以来三年間全く病気にかかったことのない鯉がおります。イカリ虫さえもつきません。また極端な例かもしれませんが、ヘドロの一杯あるドブのような池上げして鯉を見てみますと、次々と死んでいった仲間の鯉を尻目に、成長あるいは色ツヤこそ良くはありませんが、どの鯉も皮膚病一つしていないことを経験することもあります。
このことからも、鯉の適応性、免疫性を考えざるを得ません。
※画像はイメージです。