イカリ虫を制するもの-12月の魚病対策-
ここ1〜2年の私の池の病気発生状況は、何といってもイカリ虫によるものが最も多く見られました。しかしこれまで述べてきた、マゾテンの定期投与とその応用によって、後遺症を残すような被害はありませんでした。
多くの愛鯉家からイカリ虫の被害のあったことを聞かされますが、イカリ虫を制するものは鯉の魚病対策の半分は制したといってもよいぐらいの頻度の高いもので、さらにマゾテンや他の寄生虫(ダクチロギルス、ギロダクチリス、エピスティリス、チョウなど)や細菌(カラムナリス菌、シュウドモナス菌など)にも効果がありますので、その定期投与はこれらの疾患の予防にもなっているわけです。ぜひ実施してほしいものです。
今月の魚病対策シリーズで何度も述べてきましたし、これまでも多くの諸家においても述べられてきましたが、それでも同じような誤りを繰り返す方々が余りにも多いのは残念でなりません。
◇古い薬は使わないこと
◇薬量、水量をまちがわぬこと
◇水溶液は瓶の底の沈殿に注意すること
◇池への投入は少量ずつ全体にまんべんなく
◇常時エアレーションを
◇自身のないときは魚病対策委員に聞くこと
などですが、鱗光も読まず、人の話も聞かず、そして鯉を駄目にする例が少なからず見受けられます。