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鯉の麻酔について-9月の魚病対策-

私が鯉を始めたのが昭和44年ですから、今年で約15年になりますが、当時はまだFA100、MS222などの存在も知るはずもなかったわけです。しかしちょうどその頃、麻酔科の医局で勉強をしていたこともあって、人間に使用するエーテル麻酔使って鯉に麻酔をかけ、治療を行ったりしたものでした。

最近ではもっぱらFA100を使用していますが、エーテル麻酔のほうが、FA100よりも導入、覚醒に時間がかかるようで、興奮期も強いようです。しかし、手術時間が多少長くても麻酔効果は持続します。どちらの薬も臭いが強く、手に残ってあまり好きではありませんが、どうしても使用しなくてはならない場合のみ使って、治療を行っております。
 
麻酔をかけた鯉は、どういうわけか1〜2年は、伸びが悪かったり、太らなかったりで、成長があまり良くないという印象を持っております。

さて、FA100の効能書には2,000分の一〜5,000分の一の濃度で使用することになっておりますが、麻酔をかけるときの考え方、あるいはコツを順序を追って述べてみます。

まず、流れとして次のようになります。
①前処理 ②導入 ③維持 ④覚醒 ⑤後処置

麻酔の流れ

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