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【詩】きちんと製本された本

ナンがナーンだとしても驚くべきことではない、ただのパッケージだし、ワサビのふりかけの名前が「しげき。」なのだから、呼びかけられれば刺激的なのかもしれない、「はーい。」という返答に惑わされてもいけない、東京タワーと先に唱えて、スカイツリーを思い出すことはちょっぴり難しい、干しぶどうにも種類があるし、どこにもスターなんていない、「みんな平等だとおもうよ。」は、砂漠とも違う。

欲しい物リスト(仮)
 シーン1
  巨大スクリューのかげで
(間投詞)
 結局、先頭なんだ。
(通行人1)
 人気なんだからしょうがないですよ。
(待ち人1)
 ちょっと混んでてって何がだろう。
(間投詞)
 副詞的事象の影に隠れるのはもうやだ。

にんじんは分割できるんだし
(ここに記されることはなくても)
代償されるのはゆかり(3割増し)
成行きにまかせながら
マッサージはセルフサービス(仮固定)

シーン2
 3号埋立地で
(待ち人1)
 人気アトラクションのシルエットが
 人混みに消えて、<サイアク>という
 名前だけが決まって しまった
 スナックの企画を考える。
 「間接的だろうね。」
 その間のただの関係性である
 私という建造物は
 アトラクションと地続きだから
 私もアトラクションなのだ。
 朗読だけがこだまする。

ピンポンは傑作だ 
絶望の淵のその先にある爆笑
きな粉の細かさ

「ありがとう。水を撒いてくれて。」
もう踊っていいと思うよ。

#詩 #現代詩

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