【詩】 ばらばらと忘れてゆく
バスの音がトラックの音だった
ガラス窓に反射してる
おとがはいってなにかが
わすれた
空き缶に絡まったコード
なんだかよくわからないもよう
「りょうてをひろげてみ」
なんかささった
そのぶんはみでたわすれた
やっぱりね
でこぼこがしまもよう
ねじくれたコード
ただころがっているだけ
てーにぎった あけはなれたドア
かぜがふきこんで 消しゴムだ
くろだった
水が注がれて泡が2つに別れて
82%OFFに体が反応する
「なによりも?」
それはいえない
知らない人だった
水色だった
サクマドロップモラタ
ランキング形式だった
なんかささった なんかささった
うたがはじまった
ピンクのティーシャツを ぬるっと
たたんだ?
「やまがくずれたんだった」
濁流からの濁流からの
「みえなくなったんだ」
きのうだ
さいげんなくおなじパジャマ
「あれ夕日だよね。」
でっかい音が あれはリコーダーだった
誰か吹いてた
「向こうに届くまで吹いたから」
「ビルが崩れた。」
くずれにくずれた
まきこまれてぼーぜんとするまもなく
パンを並べたらポップをつくってね
なしって文字を見た なし
「どこ行っても猫だらけ!」
蔦がとんでもなくからまりすぎ
電車の窓に映った 人が映った
入ってきた 隣りに座った
微笑んだ 誰が
あれはいつ ここがだれ
あの日私だけしかいなかったのは
教室だった
カッターの刃 沢山の名前
リストが一枚だけ
赤じゃないから大丈夫だと思う
薄いみずいろだった
おどかしてごめんね
さっきとはちがった
なんかがぶっささった
棘棘の上にサクマドロップひと粒あった
レモンは皮を完全に剝かれていた
リニューアルオープンだよ
どこかでつよく
ぎゅっと そう ぎゅっとわすれた
トラックのおとがバスのおとに
「夕日があたりまえだ」
きこえた 「ちらしがとんでる」
かわがながれてる
だよね かわは川
あなたがとんでる
本当のパンはひとつだけ
まだくずれつづけてる
「かおにあたる風がつよすぎる」
ドロップにスをつければ
つながれる予報が発令中
深刻すぎるアナウンスに
ねぇ、それおいしい、
知らない人ならまだマシだ
みえないひとだ
みえないひとがおんがくを蒸す
にくまんのように
ふっくらするまで
ふっくらしたらどうするのか
はりつけてみる どこからか
地図をゆびでなぞってみたら
行き止まりだった 笑顔が
わすれた
「まったくきにしない。」
しらないひとがいつも
エアコンをかけてみようか
湿度をひくくすればなんとかなるか
カフェがね
肩こりが消えない