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新個出 間世(竹田 健二)
2021年7月12日 14:24
おろしたてのタオルケットのやさしくかわいた手触りを身体が勝手にたぐりよせていろんな感情をもてあまして涙を流しながら魚肉ソーセージを日陰の部屋でもそもそ頬張る七月の昼下がり誰も聞いてないのに誰にも聞こえてないのに誰が訊いたわけでもないのに「みなさまいかがおすごしでしょうか」そんなひとことが口をついて出てきてふいに心の合わせ目がほころんで開けはなした窓に草いきれが迷いこむ