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気持ちの毒素とつきあおう

駅ナカの蕎麦屋

今日は日帰り出張でいつもより早く家を出ました。やって来た電車は直通ではなく途中駅で乗り換えが必要。ちょうどいいので駅ナカにある蕎麦屋に立ち寄ることにしました。忙しい駅構内とは違い雰囲気も落ち着いて蕎麦もなかなか美味しい。時々お世話になっています。

朝定食の温そばが運ばれてきて、七味が入っている陶器に手を伸ばしたとき、あの耳かきのようなスプーンがない。周囲の席を見回すとある。自分の内側から「隣りの席のを借りようか」「いや店員さんにお願いしてもってきてもらおう」と悩みながらも声を出すことにしました。

店員さんは耳かきのようなスプーンがついた七味入りの陶器を持ってきてくれました。そして「捨てちゃったのかもしれません」「お客さんが、、、」と表情を変えずに独り言のように言って立ち去っていきました。


複雑な気持ち

違和感とザワザワを感じました
「機嫌が良くないのかな」「あの言い方はどうなんだろう」「客商売なら、、、」と自問自答の矢印はどんどん相手に向かっていきました。

蕎麦の味は美味しく体が温まるのを感じながらも複雑な気持ちでした。「他人のせいにするのはどうなのか」と思いながら同じことが自分の気持ちの中でも起きていることに気づきます。

気を取り直して、店を出るときに「ご馳走さまでした」「スプーンを持ってきてくれてありがとうございました」と店員さんに声を掛けました。「ありがとうございました」と店員さんは返してくれたものの、その表情が硬く見えたのは自分の思い込みでしょうか。店を出て暫く歩いている中で「そもそも自分の頼み方が不機嫌そうだったのかなぁ」とふと思いを馳せてみると同時に「そんなことはないよなぁ」と自分を守りたくなる自分にも気づくのでした。


関係性の毒素

関係性の毒素を思い浮かべました。夫婦の関係性を研究してきたゴットマン博士によるもので、非難、侮辱、防御、無視・逃避の要素が関係を悪化させるそうです。これは夫婦だけではなく家族、友達、職場など色々な人間関係にも言えるとのこと。蕎麦屋の七味に端を発した小さなザワザワにもやんわりと非難や防御が出ていたのかもしれません。毒素は誰にでもあって毒素をなくすことは難しいですが意識的に上手につきあって減らしていくのかなぁと。小さな感情がザワザワと動く毒素の気持ちの裏側にもきっと大切にしたい想いや願いがあるのでしょう。仕事ではコ一チの役割の帽子をかぶりますが、その意識が薄れると毒素を出してしまうかもしれない自分がいるのもリアルな話です。


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