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前澤友作さんの『国民総株主』を読んでみた。
どうも!気ままなまつです!
今回は、ビジネス本の要約です!
今回の読んだビジネス本は前澤友作さんの『国民総株主』です。
友人から紹介されて読みはじめた本書。
正直、前澤さんの考えや行動ってどこか二番煎じ、三番煎じのような感覚が拭いきれず遠ざけていたような気もする。
しかしその判断や行動自体が自分の人生の中での先入観や固定概念に縛られた行動になるので今回は読んでみようと思った!
本書の冒頭に書いてある『みんな、こんなにお金に困っていたんだ』この言葉はZOZOの新春キャンペーンでのPRのために社長である前澤さんが個人的に行った施策の反響を体験したときの言葉だが、イコールお金に困っているという解釈は率直すぎるようにも感じる。
例えお金に困っていなくてもただでお金がもらえるのであれば応募するだろうし、欲しいと思うのが一般的な人の考えであり、お金を捨てるほど持っている人には考えられない価値観なのかもしれない。
前澤さんは資本主義はお金を持っている人に対して有利に動く仕組みであることに対して違和感を持っているように感じる言葉があるが、私個人的な感じ方として2つお伝えしたい。
それはそもそも自分がお金を持っていることを前提とした、お金を失わないことを前提とした施策や発言であるように感じること。
そして資産家は自分のチカラで稼いだこと事態は素晴らしいことだということだ。
私も資本主義という根本的な考え方に対しては大賛成であることと同じくらい、親などの資産を引き継げるという点には違和感を感じている。
それを解決する方法が「国民総株主」である。本書では松下幸之助さんが当時掲げていた内容と酷似することからパクったと思われることを懸念する文章が書かれているが、私はパクったのではないかと考えているし、もし前澤さんのアイディアなのだとすれば第一線で結果を出している人がどれだけ情報に疎くて世の中に興味がないのか疑問に感じる。
そして国民のほとんどが株式投資を行っていない理由も自社アンケートの中で解説があり、「知識不足」や「資金不足」という点があげられているが、そもそもやったことない人に聞いたらそう答えるように感じる。
今まで株式投資の必要性を感じなかった人に対してやらない理由を提示したら当然の回答になるような気もするが・・・話が進まないので一旦おいておこう。
そして批判を恐れずに伝えると株主を増やすという表面的なメリットを提示しながら一番儲けるように考えられている仕組みが『カブアンド』だというようにも感じる。
これは私の個人的な意見になるけど、今の前澤さんに足りないものは確実に前澤さんを応援したいというファンの存在であり、そのファンを増やすための手段として株を配るという手段をとっているように感じる。
その思考が本書に表れているし、文章として感じられるような気がする。
結局のところ一番かわいいのは自分自身であり、自分自身が勝つためにお金を使うことが最優先になっているように感じる。
それがファンを増やすことであり、自分を中心に人が集まる仕組みを多額のお金を使ってやっているような感覚。もちろんこの行動には否定もなければ肯定もない。むしろ世の中でやったことないことを率先してカタチにしようとしている点ではかなり尊敬している。・・・しかし好きになれないw
これは私が持っている先入観や固定概念からくるイメージなのかもしれないけど、浅はかな手段に感じられる。
そして当時の仮想通貨のようにみんなの行動次第では必ず価値があがるかのような言い回し、価値があがるという目の前のニンジンをぶら下げられた情弱な人たちに対して背中を押すようなことをしているような感覚。
そもそも未上場株は限りなく価値が上がりづらい特性があり、上場しなければ自分が持っている株の価値が上がることもほとんどない。
そしてカブアンドの資本金は30億円と提示られていることから考えると、株の配分として前澤さんは51%or67%は保有していることが考えられる。
それ以上を他人に保有させてしまうと会社自体のコントロールができなくなるからだ。
そうなると15億円もしくは10億円弱を配ると考えられるが、その他にも役員がいてその役員の方も株を保有していると考えると市場に出回る株は総量は3〜5億円くらいのものになるように考えている。
これを1,000万人で分けたとして一人当たり30〜50万円、この株を持ったまま上場したとして年利5%であがったとして10,000〜25,000円になる計算だ。
じゃあ果たしてどれくらいのサービスを受ければ30〜50万円の株をもらえるのだろうか!?
ざっと計算しただけなので間違っていたらコメントで訂正してほしいけど、こんな感じのイメージになると思う。
果たして前澤さんは総株主にして何を見ているのか?
もちろん、株に対してのメリットもデメリットも本書では説明されているが、なぜ株を買う側の意見が優先されているのか?
そもそも日本が総株主になってない理由は、そもそも株を所有している側が株を他の人に売りたくないという、そっち側のマインドを消えていくことから始めなければならないようにも感じる。
前澤さんが独自で行ったベーシックインカム実験。これに対してもなんとなく違和感を感じる。
もらった100万円を何に使ったか?というアンケートではプラスの行動が多かったと本書に書かれているが、これが本当にベーシックインカムの実験としての結果なのだろうか?
かなり失礼な言い方をすると、たかだか100万円を配った程度で人間の人生を保証するには値しないし、保証されないことを理解している配られた人は、その際の人生が少しでも有利になるようなことに投資しただけに過ぎないのではないかということ。
何度もお伝えするが前澤さんの行動ややったことは素晴らしいことだし、その行動で救われた人はかなり多い。
しかしそのデータだけで物事を判断するのにはかなり浅はかすぎるのではないかと感じる。
そして前澤さんの発想には偏りがあるように感じられていてその原因は持っている人の発想だということだと本書を読みながら感じた。
お金を持っている。認知を持っている。時間を持っている。そんな人の発想。
だから庶民とは発想がズレる。
本書でも順位を気にすることはダサいという文言があるし、全てがつながっているとも書かれている。
しかしやっぱり私にはつながっているようには感じられない。
私が感じた中でも粗は多いし、矛盾を感じられることも多い。
最終章の中でお金がなくなった世界を書かれているが、実は私もお金がない世界という小説を書いた。
テーマが同じだったこともあり、興味を持っていたが前提がズレていたのでかなりガッカリした。
お金を稼ぐためにやりたくもない仕事をしている人がいるという前提もなく、お金がなくなっても今までと同じ仕事をすればいいと言い切るあたりがやはり浅はかな考えだなって感じてしまう。
そしてこれ以上がいたら前澤さんのファンに嫌われそうだけど・・・いや、もう嫌われているだろうからストレートにお伝えするね。
カブアンドはまた失敗するような未来を感じる。
その理由としては、お金配りをしたときやその他のサービスをはじめたときと同じ。
本書でも書かれているが、魚をあげているだけで釣り方を教えていない。
私が感じることとして、前提を整えていないのに環境を先に整えてしまうから続かないように感じる。
私も教育をやっていて感じたことだけど、与えられる側と与える側を分けてはいけないという考えには同意する。
もう少し細かく説明すると、今回ようなケースでの未上場株の取得において現時点ではメリットもデメリットはほとんどないと考えていい。
メリットがあるとすれば上場したタイミングで株の価格が上昇することで自分が持っている株の価値が上がるケース。
デメリットがあるとすれば、お金を払って株を購入したはいいが上場もせず決定権もない状況だと考えられる。
しかしだからこそ前澤さんはこのような方法をとったようにも考えられる。
要は自分が利用者ではなく会社に関わる当事者に強制的にしてしまえば、人間の心理として応援したくなることを利用しているのかもしれない。
とはいえ、私個人的な見解としてそううまくはいかないと考えている。
その理由としては前提として自分が選択していないことに対しては自分ごとになりにくいという点だ。
お店でもらえるポイントやよく通っているお店の期間限定キャンペーンが行われた時にほとんどの人は前のめりに参加するというよりもたまたまやっていてラッキー程度の感覚なのではないかと考えている。
逆に前のめりに参加する人はどういう人かを考えると企業を応援したい人ではなく、自分のメリットに対して貪欲な人だと考えられ、言い方がかなり失礼になるかもしれないが、恐れずに伝えるとそういう人ほど、裕福ではないような気がする。
そういう人が果たして企業の応援をしてくれるのだろうか。
前澤さんがおっしゃっていたように「与える側」と「与えられる側」を分けてはいけないということを本書ではおっしゃっていたが、そもそもの前提としてサービスを利用する人や株を配る人の層がズレているように感じる。
そして前澤さんがお金を配ることや株を配ることよりも優先してやるべきことは、前澤さん自身のファンを増やすことであり、モノやサービスを与えることで集まる人はファンにはならない。
この事実に気が付いた方がいいと思う。
12月31日いっぱいで一時的に株の配布が中止になった件についても明確で必要以上に株を配ってしまうことで会社のコントロールを運営陣ができなくなること、そして「カブアンド」という名前とサービスの性質上、株を配り続けるというルールに縛られていることが今回の一時停止につながった要因だと思う。
第一次募集をこのまま続けることは前澤さんをはじめとする役員たちの資産を圧迫する可能性があり、苦肉の決断だったのではないだろうか。
とはいえ、この一時停止という選択すらも計画のうちであるなら前澤さんはかなりのやり手だと感じるが本書の内容や対談などを拝見させて頂いている感じでは、そんなに計画してやっているようにも見えない。
(計画していたらホントにごめんなさい。演技力もピカイチなんですねw)
カブアンドが目指す先の一つに上場がある。一般的に言われるスタートアップ時の年商は30億円程度と言われているから資本金も30億円にした可能性がある。
この30億円の売り上げがあがるかどうかが今後のカブアンドの社運を賭けたターニングポイントになる可能性があり、ここまではどれだけサービスを広めることができるかがポイントとなり、第一段階としてはかなりいいスタートを切ることができたのではないだろうか。
そしてこれからのカブアンドと関わるのであれば理解しておかなければならないことは、カブアンドが企業という点だ。
スタートアップ時は人目につくことを優先するからこそ、手持ちの資産の中でキャンペーンや特典を付ける。
しかし、今後は必ず企業自身の売り上げですべてをまかなうことが企業の基本である。
要はみんなの利用料から株を配るし、キャンペーンを行うし、サービスを提供する。そうなると他社(下部を配っていない企業)と価格競争になった時にどうなるだろう。
また無料とは、その瞬間は無料であるだけであり、必ずどこかにしわ寄せがくることを理解したほうがいい。
もしくは前澤さんをはじめとする役員が自分の資産を無償でカブアンドに出し続けるかの二択になる。どちらなのかは私は分からないがきっとそういうコトだろう。
それ以上のメリットがカブアンドに見いだせるのであれば利用してもいいと思う。
何度もお伝えするが、無料で配ることは誰のプラスにもならないことを学習したほうがいい。無料で集まる人たちのリテラシーと前澤さんが目指す未来にはかなりのギャップがある。
国民全員が総株主になったとしても、現在の政治と同じで自分が選択せずに与えられたものには価値が生まれづらいし、価値を見出すことは少ないと思う人が多い。
総株主にして経済に参加してもらい、日本の経済について考えるきっかけにするというステキな目的に対して株を与えることが果たして経済を考えるきっかけになるのだろうか。
自分の資産を削って得たモノではないと厳しいように感じる。
何のリスクも何の考えもなく環境だけ整えたとしても、また前澤さんの独り相撲になる未来しかイメージできない。
私がこんな偉そうなことを言う事自体がおこがましいかもしれないし、言える立場じゃないことも分かる。
だから私の未来妄想くらいに思っておいてほしい。
そしてカブアンドの株をもらう人にはほとんどデメリットはないように感じるので私の要約をみてカブアンドの株に興味を持っていたけど辞めたという判断はしないでほしい!
大切なことは日本人が限りなく行動に移せなくなった現状であり、行動するきっかけをつくってくれる前澤さんは、やはりそういった面では尊敬できる。
ただ常に自分が中心にいたいだけで、目立っていたいだけで相手を不幸にしようなんてことは思っていないように感じた。
前澤さんが目指す未来に近づくことを心から願っています。
最後まで読んでいただいてありがとーござい「まつ」。
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そして一足先に自分らしく生きられる未来で待ってる♪♪
でわでわ!まつでした。またね。