北欧PrintOnDemand工場見学ツアー/ノルウェーのデジタル専門工場をみてきた
いざ北欧!第一弾
PrintOnDemandサービス「Printio」をやっています。OpenFactoryの堀江です。全国の専門工場をWEBでつなげています。現在は埋め込みサービスですが、本サービス稼働にむけてウェイティングリストを公開しています。
今回、ひょんなことからPrintOnDemand工場を見に行くことができました。
日本ではまだ馴染みが薄い存在のPrintOnDemandですが、海外ではかなり市場規模も大きくなっています。
オスロ中央駅からバスにのること2時間半。
訪問した工場は紙の中でも書籍などが中心で、数年前までオフセット印刷もやっていたそうですが、これからのデジタル時代を考えてオフセット印刷をやめて、すべての設備をデジタルに切り替えています。
日本においてもオフセット印刷の注文ロットが少しづつ減り、印刷通販の影響で単価も下がっている状況ですが、なかなかオフセット印刷をやめるところまで決断できないところが多いと思います。
<デジタルプリントとデジタル加飾>
この工場は、書籍の中でも小ロットにも積極的でした。
紙の印刷機は枚葉インクジェットの設備は、HP IndigoとCANONのvarioPrintiXシリーズで抜け目ない素晴らしい設備です。
後工程のデジタル化も進んでいて、箔押しでオンデマンド生産も可能でした。
写真集や、アートブックなどの需要が多いようです。
箔押し機はSCODIX製のデジタル箔押し機です。
SCODIXは2007年にイスラエルで創業したデジタル加飾ソリューションのメーカーです。はじめて実機をみましたが、長く運用していても不良がとても少なく素晴らしい機械と聞きました。
豊富な製本・リング綴じなどの後加工
印刷後の後加工も厚紙の表紙つくりから、糊付け、製本まで自動機が揃っていました。このあたりは僕は全く詳しくないので、ざっくりとなってしまいます。
化粧箱の注文もあり、この機械だけは歴史のあるアナログ機械で逆に新鮮な気持ちになります。
リジットとZUNDの切り出し
そして、紙だけでなく今力を入れているのが、紙以外のリジットプリントや大判印刷です。
大判印刷も工場が紙系なのか、サイン系の出自なのかで導入する考え方がちがうので、機械メーカーが変わります。紙の工場ぽくCanonのCORORADOでした。
リジット(ボード素材)のプリンターはスイスのswissQprintのものでした。これもサイン系だとリコー、ミマキ、hpなどあり、swissQprint入ってるとちょっと業界が違う感じがします。
資材自体も2m×3mなど一番大きなサイズで保管していて、圧倒的な在庫数でした。アクリルやアルポリック、パネル、発泡がありました。
後加工のカット機はもはや安定のZundが2台ありました。2m×3mの資材を扱うので、大きさも見たことないくらいの大型ですが、小さいシールもこれで行っているようです。
国によって違う梱包の資材
国によって梱包の資材や方法が違うなと感じていましたが、いろいろネットでみていた海外の梱包資材の現物を見ることができました。
フラットになっていて梱包スピードがすごく早くできて良さそうです。
湿度も管理もバッチリされていました。
デジタル専業で商品取り扱いの幅を広げる戦略で差別化しているPrintOnDemand工場でした
今回は第一弾としてノルウェーの有名な工場を見せてもらいました。工場内の撮影も日本だとかなりセンシティブに考えられますが、写真撮影も全く問題なくOKで、いろいろな説明やアドバイスもくれました。
そして、梱包のダンボールを一つもらっちゃいました。嬉しそうに箱を持ち帰る日本人をみて少し不審に思ったかもしれません。
今ではPrintOnDemandで個別生産、個別配送や自国以外の配送も積極的で、デジタル時代をみすえて経営戦略として取り組んでいるはなしを聞きました。どんどん楽しい工場が増えていく気がしています。
次はフィンランド編です。
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