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日本のアダルト産業は何故発達したのか?

日本のアダルト産業(ポルノ・アダルトグッズ・風俗・ラブホなど)の市場規模は年間約9兆5,000億円にも及ぶと言う推計がある。これはGDPの約1.5%と言う大きさで、アパレル市場と並ぶ。

正確な統計はないものの、pornhub ユーザーは日本人が第一位で、日本のエロコンテンツは世界中で親しまれていて、世界的に見ても日本はアダルト大国と言えよう。

では、何故日本でこれほどにもアダルト産業が発達したのか、以下私の勝手な推測を挙げていく。

1. アニメ・アイドル文化
 日本には元々アニメ、アイドルなどの文化が根付いている。そうしたものを創作する技術と、それを受け入れる文化の両方が備わっていて、非現実的なポルノや、エロマンガ・アニメが醸成されやすかった。また、アイドル文化は、AV女優を「推す」と言う文化にも繋がっただろう。

2. 分厚い「ヲタク」層
 圧倒的なヲタク層の厚さにより、一人当たりの消費量が大きい。女優の「ファン」として多くのグッズや作品を、アイドルヲタクと同様に消費する。実恋愛の不充足をファンタジーで埋める層が多い。

3. 局部は見せられない法律
 法律により局部にはモザイクをかけなければいけない為、海外のポルノはそのまま輸入できず、日本向けにわざわざモザイク処理をしなければならない。海外の製品が入って来にくく、実質的な関税として機能する。ネットが普及する前に、これによって国内市場の寡占化が進み、大企業の下合理的な生産が行われるようになった。

4. モノづくり技術
 日本はモノづくり大国であり、精密な製品を作る職人がいる上、製造業部門が発達している。その為、tengaなどのアダルトグッズが開発・生産されやすい土壌が整っていたと考えられる。

5. 無宗教
 日本は中国に次いで無宗教の割合が多い国。性に関する宗教的タブーがなく、不純恋愛であるポルノも受け入れられた。なおその割に真っ当な性、性教育に関してはタブーな空気があるが、実際みんな本意としては性をタブーとしては捉えていない。ただ人前で堂々と言う事を恥じているだけで、人前でなくても規律を自分の中で絶対的に守ろうとする宗教的タブーとは性質が異なる。

さて、ここまで読んでくれたエロ学に関心の高い皆さんには、今後の日本のアダルト産業の課題についても考えて頂きたい。私が思うに、今の日本のアダルト産業の課題は、何と言っても知的財産権保護である。

日本のAVは、あらゆるサイトで違法アップロードされている。これのせいで、AVを買わずに、違法サイトで見ると言う人が多い。間違いなくアダルト産業発展の障壁となっている。従って、どのようにしてAVの知的財産権を保護するのかと言うのが課題であろう。

そして我々も、正規ルートでAVを購入することでこれに協力する必要がある。

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