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2022/8 カリフォルニア渡航記

ここのところ多忙で、なかなかnoteに書き込みができませんでしたが、本日からしばらくの間、1日~数日に1回のペースで投稿してきたいと思います。

さて、8月第2週、日本国内でコロナ第7波が広がる中、休暇名目で米国カリフォルニア州を訪れました。今後海外に出られる方々の参考になるのではないかと思い、渡航記を記すことにしました。

1.成田空港からロサンゼルスへ

今回往路で利用した航空会社は、JALのLCC子会社であるzipair(ジップエアー)。チェックインカウンターでワクチン接種証明書の確認などの手続きに結構時間がかかっていたことから、長い行列ができていました。

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昨年11月のドイツ渡航時にほとんど閉まっていた成田空港のショップは、今回は3分の1くらいが開いていました。しかし、商品は非常に限定されており、米国の友人の一人から買うように頼まれた「白い恋人」がなかなか見つかりません。インフォメーションの女性に尋ねたところ、「出国審査を終えた免税エリアにある『アサクサ』か『アキハバラ』のいずれかのショップに置いている可能性がある」と教えてもらいました。店舗に在庫があったことから何とか手に入れることができました。

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ロサンゼルスに行く飛行機は満席で、空席だらけだった昨年のフランクフルト行きとは様変わりしていました。乗客全員がマスクを着けていたものの、その密集度に、正直感染の危険性を感じました。ちなみに、zipair(ジップエアー)は座席付近にモニターは一切ないのですが、自分のスマホ経由で各種情報が取得できるようになっていました。

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2.ロサンゼルス到着

時差調整のため、機内ではほとんど眠っていたことから、目覚めると、ロサンゼルス到着の直前でした。日本は深夜となっていましたが、現地時間は前日の午前でした。

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コロナ禍前から長い行列で悪名高い入国審査では、やはり長蛇の列ができていました。係員は全員マスクを着用していましたが、出国ゲートを出ると、出迎えの人たちでマスクを着けていたのは少数派でした。

Hertz(ハーツ)でレンタカーを予約していたので、早速、巡回しているレンタカーシャトルに乗りました。Hertzのシャトル内は換気扇が激しく回っていて、着席すると後部から風が吹きつけてきました。車内の各所にマスク着用を促す掲示がされているのですが、マスクを着けている人の方が少なかったです。マスクを付けずに携帯電話で大声で話しながら乗り込んできた白人男性が隣に着席したときは、さすがに身の危険を感じました。

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Hertzの会員は、以前から決められた車をそのままピックアップできるようになっていたのですが、システムがさらに進化しており、自分で好きな車を選択できるようになっていました。とりあえず日本車が安全そうでしたので、私は日産アルティマを選びました。また、Hertzには無料で免許証の翻訳を発行してくれるサービスがあったことから、今回は事前に国際運転免許証は作りませんでした。問題なく車を借りることができましたが、法的にどうなっているのかについてはよくわかりません。

3.グレーター・ロサンゼルスにて

到着後は、現地の友人とランチを取るため、ロサンゼルス東部に向かいました。フリーウェイを運転する際、最初少し恐怖を感じましたが、しばらく運転すると昔の感覚が戻ってきて、すぐに慣れました。

車にカーナビが付いていなかったので、Google Mapを頼りに店舗に到着。感染対策のため、屋外のテラス席を取ってもらいました。ランチ価格が高騰していると聞いてはいましたが、確かにメインディッシュにドリンクを付け、それに税金やチップが加わると、すぐに3000円を超えてしまいます。もっとも、分量が日本の2倍くらいあるので、半分の量で頼めるのであれば、それほど高額というわけでもないかもしれません。

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マクドナルド創業期を描いた映画『ファウンダー』に影響を受けて、米国在住時ですら一度も訪れたことのなかったSan Bernardino(サンバーナーディーノ)にあるマクドナルド創業の地を訪れました。現在は博物館となっています。アジア人の観光客らしきグループが何組か来ていて、彼らは全員マスクを着けていました。

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その後、かつて暮らしていたオレンジ郡アーバインに移動。ここは本当に住みやすい街なのですが、住宅価格がさらに高騰しているらしく、普通の小さな家が1億円以上すると聞いて驚きました。インフレ率もこの1年で9%以上となり、異常な物価高になっているようです。1ドル140円近くの円安となっていたことから、日本人の感覚では高額なものばかりでした。私が暮らしていた15~20年前と比べると、全体的に2倍くらいになっているように感じました。日本よりも安いと感じられたのは、果物とサプリメントだけでした。

4.ロサンゼルスからサンフランシスコへ

ロサンゼルスとサンフランシスコは車で往復しました。飛行機での移動と比較して感染対策にもなるからです。

フリーウェイで目立っていたのは、電気自動車のテスラでした。日本ではほぼ見かけることはありませんが、カリフォルニア州では普通に走っています。シボレーやジープといった一般的な米国車よりも、テスラの方が数が多いように感じました。これだけありふれていると、ほとんど大衆車です。

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サンフランシスコまでの往路は太平洋岸をゆっくり走ることにしました。初日はベンチュラの「モーテル6」、2日目はモントレーの「トラベロッジ」にそれぞれ一泊しました。いずれも現地では格安のモーテルですが、1泊素泊まりしただけで、日本円で1万円を超えました。もっとも、部屋の広さが日本の2倍くらいありますから、半分の面積の部屋が取れるのならば、それほど高額というわけでもないかもしれません。

移動初日の夜、個人的にお気に入りだったファーストフード店「イン・アンド・アウト・バーガー」の店舗に入りました。客の1割くらいはマスクを着けていましたが、店員は一人もマスクを着けていませんでした。マクドナルドやスターバックスなど全国的なチェーン店ではマスクを着用している店員が多かったものの、それ以外のお店は特に徹底されていないようでした。

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移動中に給油したのですが、ガソリン代も跳ね上がっていました。普通に1ガロン(約3.8リットル)が5ドルを軽く超えていました。私が暮らしていた頃は、1.5ドル~2ドルくらいでした。普通に給油したら、計100ドルくらいになってしまいますから、燃費の悪い米国車を毎日運転していたら、ガソリン代だけで破産してしまいそうです。

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ちなみに、ロサンゼルスとサンフランシスコの中間付近は、ほとんどガソリンスタンドがなく、1ガロン9ドル以上の表示をしているところまでありました。これこそボッタクリです。

5.サンフランシスコ・ベイエリアにて

サンフランシスコに到着。感染対策の影響でケーブルカーがすべて運休していました。また、BART(ベイエリア・ラピッドトランスファー)などの公共交通機関でマスク着用が義務付けられていたためか、この街のマスク着用率は高かったです。もっとも、すでに運航を復活させていた2階建て観光バスに乗っている観光客は誰もマスクなど着けていませんでした。

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ゴールデン・ゲートブリッジはあいにく濃霧で、その全体像をとらえることはできませんでした。シリコンバレー在住時に毎月のように来ていたことが思い出されます。この橋を渡ってサンフランシスコに戻る際は有料なのですが、料金所は機能していませんでした。一瞬、無料になったのかと思ったのですが、日本に帰国後、10ドル近い通行料が別途Hertzから引き落とされていました。どうやらコロナ禍後、ナンバープレートを読み取って請求する仕組みに変わったようです。

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サンフランシスコの市街地では、レジなしのコンビニエンスストアである「Amazon GO」を訪れました。商品を取って店外に出ると、自動的にその料金が引き落とされる仕組みです。天井のカメラから撮った映像と商品棚のセンサの双方から総合的に解析し、購入した商品を自動的に特定するそうです。見守りのため控えていた店員が熱心に説明してくれたのですが、その店員がマスクを着けていなかったことから、せっかくの機会にも関わらず私は何も質問せず、店を後にしました。

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シリコンバレーでは、アップルの新しい本社近くに設けられたアップルストアのほか、メタ(フェイスブックから改名)やグーグルの社屋を訪れました。コロナ禍のため出勤制限をしているのか、従業員の数は今一つ少ない印象です。メタの看板の前では記念撮影をしました。あまり知られていないのですが、この看板の裏側は「サン・マイクロシステムズ」のロゴが残ったままとなっています。経費削減の一環なのか、単なる怠慢なのかよくわかりませんが、日本人の感覚だと、ちょっと恥ずかしいように感じました。

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ちなみに、地域的に収入レベルの高い人が多いためか、ロサンゼルス周辺よりもテスラ車をたくさん見かけました。ショッピングモールの立体駐車場には、テスラ車専用の給電設備まで設けられていました。カリフォルニア州が目標どおり2035年までにEV化するのは十分あり得る話だと感じました。

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6.再びグレーター・ロサンゼルス

日本に帰国するには、出国前72時間以内にPCR検査を受けて陰性証明書を入手する必要があります。当初、シリコンバレーで検査を受けようと思ったのですが、相場が300ドルを超えていて驚きました。グレーター・ロサンゼルスはその半額で済むようでしたので、車で一気にオレンジ郡アーバインまで戻り、ジョンウェイン空港近くの検査センターに向かいました。

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事前にウェブ予約をしていたのですが、当日の予約は私1名。翌日も数名の予約しか入っておらず、いずれも日本人とのことでした。入国前にPCR検査が必要なのは、日本と中国くらいらしく、この検査センターに来る人の8割は日本人とのことでした。現地では抗原検査キットが大量に出回っており、米国在住者は皆、それで個別に検査しているようです。

夕方に検査を受けて、その4時間後には陰性の通知がメールで届きました。しかし、PDFで送られてくるはずの陰性証明書がいつまで経っても送られてきません。何度も電話やメールで問い合わせたのですが、たらい回しにされ、結局、検査センターに直接行って、その場で陰性証明書を印刷してもらいました。このあたりの適当なところは、いかにもアメリカです。

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最終日は、アナハイムのエンゼル・スタジアムに「エンゼルス対ツインズ」の試合を見に行きました。数量限定の帽子がもらえるということもあり、早めに球場内に入りました。帽子には大谷翔平選手の背番号の「17」があしらわれていました。移籍の話も出ていますが、やはり突出したヒーローです。

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野球の試合は、当初、エンゼルスが劣勢だったのですが、大谷翔平選手のソロホームランの後、一気に流れが変わりました。同点のまま延長戦となり、最終的にエンゼルスが勝利しました。なお、私の周囲の日本人や一部のアジア系を除いてマスクをしていない人が多く、PCR検査は終わっていたものの、私は念のためずっとマスクを着けていました。

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7.ロサンゼルスから成田空港へ

帰路は、ユナイテッド航空を使いました。zipair(ジップエアー)と同等の価格で、さらに日程変更ができる点や食事が出る点に優位性があったからです。帰路の機内では、様々な映画を見て過ごしました。仮眠を取っていると、もう成田空港近くまで来ていました。

着陸後は、検疫で2時間以上かかった昨年のドイツ渡航時とは異なり、すぐに入国できました。MySOSというアプリに事前に必要書類(ワクチン接種証明書や陰性証明書など)をアップロードし、事前に日本側から認証を受けておくと、帰りの飛行機搭乗時と日本到着時は、その画面を見せるだけでよいからです。実際に日本到着時は、空港検疫として設けられたルートを歩きながら、各ポイントでMySOSの「青」の表示を見せるだけで大丈夫でした。

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8.まとめ

今回の渡航にあたっての一番の心配事は、やはり帰国前のPCR検査でした。万が一陽性の結果が出ると帰りの飛行機に乗れなくなり、「帰国難民」となってしまうからです。結果が出るまで少し不安でした。

この点については、9月6日から帰国前のPCR検査が原則不要となりましたので(ワクチン接種を3回受けているなどの制約はありますが)、今後はもっと気軽に海外に行けるようになることを期待したいですね。まず何よりも、第7波に早く収まってもらいたいところですが……。


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稲穂 健市 Kenichi Inaho
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