デザイン組織が「整っている」とは?
我々のデザイン組織は整っているのか。今回はこちらについて考えます。
転職先を探しているデザイナーの方々は、ある程度デザイン組織が整っていることを求めているのではないでしょうか。
では「整っている」とはどのような状態を指すのでしょうか。まずは弊社デザイン組織の状態を書き出してみたいと思います。
1. 弊社デザイン組織の状態
何が整っていて、何が整っていないのか。分解し状態を把握します。
▶︎ 進行管理が整っている
・デザイン依頼フロー(Slack)
・タスク管理共有ボード(Notion/上記と連携)
・中規模PJのガントチャート管理(Notion)
▶︎ ルールが整っている
・デザインスタイルガイド
・タイミーラボガイドライン
▶︎ データが整っている
・AdobeCCにて各自の制作物を格納共有
・figmaによるPJデータ・アセット管理
▶︎ コミュニケーションが整っている
・朝会(タスク振り分け)/毎日
・デザイン定例/週
・プロダクトデザイナー連携定例/隔週
・成果共有会 WinSession/月
・好きなものボード(嗜好の言語化)
▶︎ マネジメントが整っている
・1on1による目標進捗共有/週
・中規模プロジェクト棚卸しmtg
・振り返り面談/Q
・採用面接の構造化
▶︎ 評価制度が整っている
・MBO目標設定/定量定性評価(全社)
・コンピテンシーマップの指標活用
・デザイン品質管理表の活用
▶︎ 働き方/福利厚生/ヘルスチェックが整っている
・フルリモート(出社日指定無し)
・TDE10 福利厚生10制度(プロダクト部のみ)
・コンディションチェック/月
・Geppo個人サーベイ
※ 全社共通福利厚生一覧はこちら
▶︎ 活動目的が整っている
・ブランディング(インナー/アウター)
▶︎ 利用ツールが整っている
・クリエイティブ:AdobeCC/Figma/GoogleWorkspace/Office
・フォント:Morisawa/LETS
・コミュニケーション:Slack/Notion/miro/GoogleMeets/Zoom
・その他:SmartHR/バクラク/ハーモス勤怠/タレントパレット…等
▶︎ 今後整えたいこと
・デザイナー増員(現在6名)
・複数チームの組成(キャリアパスの提示)
・デザインスタイル & カルチャーの定義
・デザイン組織のブランディング
・デザイン勉強会 …等
2. 実状と印象
タイミーに入社する前(1年程前)にカジュアル面談したデザイナーの方から「弊社はまだまだ4割程しか整っていない」と言われたことを覚えています。そのように状態を数字で表現するのも良いかもしれません。
そのとき「どの状態を10割とした場合の4割なのか」という質問はしませんでした。特に気になりませんでした。なぜなら、その企業の採用マーケティングにおける「印象」が良かったからです。入社後自分が整えていけばいい、と思っていたことも事実です。
デザイナーの所属人数も印象形成に大きく影響します。人数がそれなりに多い組織であれば整っていなければ機能しないでしょう。最低限整っていないわけがないという印象を無意識に持つと思います。
その企業の実状4割が「整っている」と感じる人もいるでしょう。どのような状態を「整っている状態」と感じるのかは人それぞれです。
3. ルールの有無における二極化
整っている状態/整っていない状態のどちらを好むのかという話に関連して、社員が以下の2種に分かれることがあります。
ルールが存在しないことを楽しむ人
ルールが存在することに安心する人
現在800人以上に増員した弊社では他部署からも同様の声を聞くことがあります。それだけ多様な社員が働くようになったということだと思います。1は自身でルールをつくっていくことに自由さとやりがいを見出します。2は規定や秩序を守りながら堅実に業務を遂行します。
どちらにも適切なマネジメントと楽しんで成長できる環境が必要です。
まとめ
現在採用面接を進めていますが「未完成のデザイン組織を一緒につくっていきたい」とお伝えすることが、ご応募いただいたデザイナーの方々へのアトラクトになると思っていました。しかし、それが必ずしも魅力に受け取ってもらえるわけではないのだと気付きました。
まずは自身のデザイン組織の魅力や状態をしっかり言葉にすること。それを整っている/整っていない、どのように感じ取るのかは人それぞれであり、ありのままを共有するところから始めていきたいと改めて思い直しました。
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