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劇団ノーミーツ「門外不出モラトリアム」は、Zoom を使った新しい演劇の見せ方だった!

劇団ノーミーツの「門外不出モラトリアム」を観ました。Zoom を使っての演劇は、どう見せるかということが考えられていたものでした。

役者やスタッフは一切会うことなく、打ち合わせも稽古も本番もすべて Zoom でやるという、この時期だから生まれた発想であり、旗揚げ公演となった「門外不出モラトリアム」は、この時期に見るからこそ共感できるものでした。

Zoom なんてただのビデオ会議システムなのに、それを演劇に使うって工夫は、日本人ならではの発想かもしれないね。すでにあるものをアレンジして使うのは得意なほうだと思ってますから、日本人って。

具体的には、見せたくないものをどうやって見せないか。この演出が、観客は同じパソコンの画面をずっと見ているのに、空間移動をしている感じになっている。ボクは、ここが演出として一番すごいと思ったところです。

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技術的にすごいと思ったのは、どんなシーンでも同じ人が同じポジションに現れるということ。Zoom って、繋いだタイミングによって常に同じ位置に表示されるとは限らないはずなんですが、ここをしっかりコントロールしていた。だから、観客は「この位置にいるのはこの人」ってことを無意識にインプットできる。集中するためのノイズを除去しているんだね。

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公演のあとの打ち上げも、YouTube で公開されました。個人的には、外出できるようになったらひとつの場所に集まって打ち上げをして欲しい! その写真が SNS にアップされたら、見ていた人はグッとくるはずです。ホントに会えたんだねー!って。

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この公演、URL が見えてなければ画像をアップしてもいいんですよ。それも新しいよねえ。公演中、しかも演技をしているまさにその瞬間に、SNS で盛り上がっていくんだから!

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折出賢一
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