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無料サービスで有料会員の価値をユーザーに伝える5つのポイント

自動家計簿・資産管理サービス「マネーフォワード ME」のデザイナーの池内です。この記事では、基本無料のサービスでどうやってユーザーに有料会員の価値を伝えるかのポイントをまとめました。企画やデザイン担当の方の参考になればと思います。

1. 閲覧数が多い画面で有料会員紹介の導線を置く

当たり前のことに思われますが、見落としがちなことです。有料機能の存在を知らないユーザーは有料会員になりようがありません。

有料会員紹介のバナーやリンクなどは、ナビゲーションのトップ階層や、ユーザーフローで必ず通るようなポイントに置くことが最も効果的です。

2. 有料機能を閲覧数が多い画面に置く

先に述べた「閲覧数が多い画面で有料会員紹介の導線を置く」と同じことを言っているように思われたかもしれません。しかし、こちらは有料機能にフォーカスして考えます。

無料ユーザーが有料機能を使おうとした時に有料機能を紹介するのは、強力な価値の伝え方です。その機能にニーズがあるこそ、その機能を使おうとしたからです。

しかし、どんなに強力な伝え方でも誰もその機能を使おうとしなければユーザーには伝わりません。有料機能紹介のバナーやリンクだけでなく、有料機能自体もナビゲーションのトップ階層や、ユーザーフローで必ず通るようなポイントに置くのが望ましいのです。

そもそも、閲覧するユーザーが少ない画面に置く有料機能にニーズがあるかは極めて疑わしいでしょう。逆説的になりますが、ニーズがある有料機能は自然とユーザーがよく見る画面に置かれるはずです。

「マネーフォワード ME」では有料機能の一つである「一括更新」機能をアプリのホーム画面に置いています。

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3. 有料機能を数で制限する

「マネーフォワード ME」では、銀行やクレジットカードを連携することができます。連携できる数は、無料ユーザーは10件まで、有料会員は無制限です。これが「有料機能を数で制限する」やり方です。

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他にはクラウドストレージサービスの容量制限や、マッチングサービスのメッセージの送信制限などがこれに該当するでしょう。

このやり方の優れた点は、無料の範囲内でユーザーは有料機能の価値を体験できることです。制限に達したユーザーは有料機能の価値を理解しているので、有料会員になるモチベーションが高くなります。

4.有料機能は価値が自明なものにする

使ってみないと価値がわからないような有料機能は、なかなか価値を伝えることが難しいでしょう。先に述べたような「有料機能を数で制限する」ことができればいいですが、できない場合もあります。

そのような場合は、そもそも価値が自明である有料機能を組み込むことが効果的です。

「マネーフォワード ME」では「一括更新」という有料機能があります。これは連携した銀行やクレジットカードなど一度に更新する機能です。無料ユーザーでは(自動でも更新されていますが)手動では1つずつしか更新できません。複数の銀行やクレジットカードなどの残高を一度に最新情報にできることは、使わなくても価値があることは自明です。

5. ユーザーのモチベーションが高い時に有料機能を紹介する

ニーズがある有料機能でも、ユーザーのモチベーションが低い時はなかなか価値が伝わりません。逆に考えると、価値を伝える最もよいタイミングは、ユーザーがモチベーションの高い時ということです。

ユーザーがモチベーションの高い時がいつかはサービスによって様々でしょう。しかし、どのサービスでも共通してユーザーのモチベーションが高い時があります。

それは、サービスの「利用開始直後」です。わざわざサービスを検索したりアプリをダウンロードして労力を使っている「利用開始直後」は、ユーザーのモチベーションが最高潮に達しています。

「マネーフォワード ME」ではアプリで会員登録直後のウォークスルーで有料機能の紹介をしています。

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無料サービスで有料会員の価値をユーザーに伝える5つのポイントは以上です。読んでくれたみなさんのサービス作りの参考になれば幸いです。

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