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熊谷知事のお知らせ『令和7年度当初予算案、令和6年度2月補正予算案』
記者会見にて令和7年度当初予算案、令和6年度2月補正予算案、組織の改編などについて説明しました。
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3月に県知事選があることから、新年度予算案は骨格予算として編成し、選挙で選ばれた知事の下で政策的な予算を補正予算(肉付け予算と呼ばれます)で加える形となります。
ただし、総合計画の基本理念を実現するため進めてきた取組のうち、継続して推進していくべき事業や工程上年度当初から着手することが必要な事業等を計上したほか、新規事業であっても
・防災や防犯対策など、安全・安心の確立に向けて一日も早く取り組むべき事業
・農業関係の支援など、農期にあわせて実施する必要がある事業
・デジタルの活用など、業務改善のため速やかに実施していくべき事業
などについては計上しています。
今日から順次、各分野について紹介していきます。まずは「 危機管理体制の構築と安全の確保」です。
(1)災害から県民を守る「防災県」の確立
○ 被災者が一刻も早く支援を受けられるようにするため、住家被害認定調査や り災証明書発行を迅速化する被災者支援システムを市町村と共同で導入します。県内市町村が共通のシステムを導入することで、例えばA市で起きた災害の支援をB市の職員がA市に赴かなくともB市の役所で遠隔で作業することもでき、より多くの応援を被災地に注ぐことができます。
デジタル活用は就任後あらゆる分野で進めていますが、防災DXも確実に進め、防災県・千葉を確立します。
○ 視覚障害者向けの音声対応ハザードマップや防災啓発サイト「じぶん防災」の多言語によるリーフレット版の作成など、防災情報のバリアフリー化を進めます。
○ 県内外の大規模災害発生時に、被災した学校の学びの継続や早期再開に向けた支援を行う「災害時学校支援チーム(D-EST)」を派遣するための体制整備を行います。
○ 市町村における自助・共助の取組強化や災害対応のデジタル化、孤立集落対策を推進するため、引き続き市町村の取組に対して助成します。
○ 避難所の生活環境を改善するためトイレカー等を配備するとともに、平時より防災訓練や地域イベントで活用することにより、防災意識の醸成を図ります。
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(2)防災基盤の整備
○ 激甚化する災害から県民の生命・財産を守るため、河道拡幅などの河川改良や、護岸改修などの海岸保全施設の整備、土砂災害対策や農地防災対策を引き続き 実施します。
○ 一宮川流域浸水対策については上流域で第三調節池の新設を進めるほか、令和5年9月の大雨による被災を踏まえた鶴枝川の堤防嵩上げなどに取り組みます。
※ 河川・海岸・砂防事業、農地防災事業、一宮川流域浸水対策特別緊急事業などについては、継続事業や工程上、年度当初から必要な事業費のみを計上しており、今後の補正予算で対応 することを予定しています。
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(3)くらしの安全・安心の確保
○ 犯罪の起こりにくい環境づくりを一層進めるため、市町村や自治会等の防犯 カメラ設置に対する助成について、大幅に予算を増額して設置を促進します。 また、市町村が行う防犯パトロール車や防犯資機材の整備に対して、新たに支援を行います。
昨年は「トクリュウ」と呼ばれる新たな犯罪形態に対して県民の不安が高まった1年でした。高度なスマートフォンデータ抽出・解析ツールの導入など捜査能力の向上を進めていますが、検挙率の向上と犯罪抑止の観点から県内の防犯カメラ設置を強力に進め、「千葉県で犯罪するのは割に合わない」状況を作っていきます。
○ 後を絶たない電話de詐欺への防止対策に加え、被害が拡大しているSNS型投資詐欺等の対策として、SNS広告を活用した広報啓発を行います。
○ 飲酒運転の根絶に向け、新たに大学と連携した啓発事業を行うなど、あらゆる機会を活用した広報啓発に取り組みます。
○ 自転車のヘルメット着用率向上を図るため、購入費の一部を助成するとともに、インフルエンサーを活用した広報や街頭啓発活動を実施するなど、集中的な キャンペーンを展開します。
○ 交通事故の発生を防止するため、歩道整備や交差点改良、信号機・標識の整備等を行います。また、引き続き通学路の安全対策に重点的に取り組みます。
※ 交通安全施設整備事業については継続事業や工程上、年度当初から必要な事業費のみを 計上しており、今後の補正予算で対応することを予定しています。
※転載に当たっては熊谷知事の許可を得ています。