熊谷知事のお知らせ『全国知事会が開会』
全国知事会が開会し、朝から夕方まで濃密な議論が交わされました。
○議題
(1) 子ども・子育て政策を強力に推進するための提言
(2) 少子化の観点から結婚や子どもの法的保護等を巡る現状と課題について考える研究会の設置について
(3) 地方創生・日本創造に向けた提言
(4) 人口戦略対策本部の設置及び決議案について
(5) 地方分権改革の推進について
(6) 2040年を見据えた医療・介護提供体制の構築に向けた提言
(7) ジェンダー平等の実現に向けた提言
(8)学校教育を担う人材の確保に関する取組の充実について、 高等学校段階におけるデジタル人材育成の抜本的強化について
(9) 国土強靱化の推進、交通ネットワークの整備・維持及び観光による稼げる地域の実現に向けた提言
(10) 地方税財源の確保・充実に関する提言
(11) デジタル社会の実現に向けた提言
(12) 脱炭素社会の実現に向けた対策の推進に関する提言
(13) 国産木材の需要拡大に向けた提言
(14) 3巡目国スポの見直しに関する考え方
※記念撮影、昼休憩
○松本総務大臣との意見交換
○自見内閣府特命担当大臣によるPFIに係るご説明
○大阪・関西万博(2025年日本国際博覧会)推進本部会合 (「(15)万博を契機とした更なる地域の活性化に向けた提言」を含む。)
○セッション
A 大規模災害時に備えた防災DXの取組 (座長:黒岩 神奈川県知事)
B 大阪・関西万博をきっかけとした交流人口増加 (座長:吉村 大阪府知事)
C 人口減少社会への戦略
D 休み方改革
多くの知事が我が国の人口減少の本格的な到来に危機感を抱き、人口戦略本部を設置して知事会を挙げて少子化対策に取り組むこと、政府に司令塔の創設を含めて抜本的な少子化対策に着手することを強力に要請することなどが話し合われました。
その議論の中で東京一極集中の問題について、小池東京都知事とその他大勢の知事の間で意見の相違が見られ、白熱した議論となりました。
千葉県はある種、東京圏とみなされがちですが、実態は東京都一極集中であり、さらには東京都の中でも一部地域への集中というのが実態です。
では、その特定地域への一極集中が少子化にどのような影響を与えているのか、これはまだ定説がありません。ここは予断を持たず、適切な研究を進める必要があります。
いずれにせよ、地方からの人の流入によって東京が支えられているのは事実で、これは持続可能ではありません。また、エネルギー・食料等を地方が生産し、東京がそれによって成り立っている以上、地方も含めた持続可能性ある社会をどのように作るか、それは東京も含めた全ての都道府県に責任があると言えます。
また、私や埼玉県・神奈川県からは東京に過度に税収が集中する税の偏在を是正することを国に求めることを提案しました。
私は他にも大規模災害時に備えた防災DXの取組の中で、被災者生活再建支援制度事務のデジタル化について問題提起をしました。
被災者生活再建支援制度の申請自体はデジタル化されつつありますが、その後は都道府県が都道府県センターに紙で申請書類を送付し、その後は全てアナログで処理されています。
このため、被災者や申請を受け付けた市町村では処理状況が分からない状況が起きており、被災者にとっては不安ですし、被災自治体側も被災者からの問い合わせに貴重な労力を取られる結果となります。
デジタル化することで処理工程を見える化し、被災者・被災自治体に寄り添うことを提案し、知事会長の村井知事からも検討する旨の発言を頂きました。
※転載に当たっては熊谷知事の許可を得ています。