『第1回 千葉科学大学公立大学法人化検討委員会』の傍聴
市長は冒頭挨拶で「市が責任を持つ公立化については楽観的な見通しではなく客観的なデータや専門的なデータや専門的な知見に基づき厳しく精査する必要がある」とし、検討委員会が開かれました。当日は118名の市民が参加しました。
その後、千葉科学大学側からの経緯と現在の状況について説明が有りました。市役所より資料配布が無かった為、大学側の説明を口頭で聞くだけとなりました。またプロジェクターでの投影が有りましたが、文字が小さく一番前列で傍聴していた自分でも全く見えませんでした。我々議員をはじめ市民の多くは(資料が手元にないため)大学側からの説明の理解は出来なかったのではないかと思います。
後ほど、銚子市執行部には意見を申し上げたいと思います。
*下記、タブレット端末を持ち込めなかったため手書きで書き取った物をパソコンで打ち込みました。一字一句書き起こすことは難しく、ニュアンスは伝わらないかもしれません。誤解が無いようにご理解をお願いします。そこで話されていたことを順を追って端的に書き起こしております。抜けなどございましたら、ご了承ください。
Q.公立化出来ない場合は来年の3月で撤退と聞いたがそうなのか?(検討委員)
A.公立大学法人化が出来ないので有れば、来年度から撤退する事を考えなくてはならない。(大学)
Q.学長が就任した当初、この大学を変えたいと仰られていたが学長は今、どう思うか?(検討委員)
A.変えたいという気持ちは今でもあるが、努力が足りなかった。またライバル校が増えた事や環境の変化についていけなかった。また発信力が足りなかった。(大学)
Q.令和7年度で募集停止と言う事か?(検討委員)
A.募集停止という事です。(大学)
Q.薬学部の子供達の面倒はどうするのか? 国家試験を落ちた子供達のフォローはどうするのか?(検討委員)
A.我々は教育者ですから当然フォローはする。最後まで教育は行う。(大学)
【意見】
公立化は、他の大学では黄色信号で公立化を考えるが、タイミングが遅かったのではないか。生徒数の減少はコロナが原因ではなくコロナ前の2018年が最も少なかった。そこが黄色信号だったのではないかと思う。内部留保はどれくらいあるのか資料を提供して欲しい。(検討委員)
【意見】
貸借対照表や手元のキャッシュや財務諸表が無いと分からない事が多い。加計学園の資料があって千葉科学大学の資料が無い。提出して欲しい。撤退という言葉はプレッシャーになる。また3〜4年の猶予がなかったのか?とも思う。キャッシュがどれくらい残っているのか知りたい。(検討委員)
Q.校舎の老朽化の状況は?(検討委員)
A.毎年対応している。(大学)
【意見】
財務状況をスリムな状況にしてから公立化をお願いするべきでは無いかと思う。(検討委員)
【意見】
看護科の今後の生徒数の推移を見るとこんなにも少ないのかと驚いている。(検討委員)
Q.公立化した際の組織編成をどうするのか?(検討委員)
A.銚子市で理事長を立て、設置者が変わる。大学は関わらない。(大学)
Q.アドバイザーとして参加するなどどの様な協力をして貰えるのか?(検討委員)
A.公立化の後に出た赤字分を加計学園が貸して、黒字になったら返して貰うという協力は出来るかと思う。(大学)
Q.各学部の収支がどうなっているのか?議論するにあたり資料が欲しい。(検討委員)
A.提出します。(大学)
Q.公立化した際に運営していけるプロは銚子市に居るのか?(検討委員)
A.理事長の手腕によると思う(銚子市)
Q.収支予想を学部だけでなく学科ごとでも出して欲しい。(検討委員)
A.分かる範囲で提出します。(大学)
Q. 公立化の前に、例えば獣医学部は岡山理科大学で吸収するなどスリム化する必要があるのでは無いか?(検討委員)
A.数年前から様々な検討はして来た。(大学)
Q.他に生徒数が減少した要因は何か考えられるか?(検討委員)
A.国家試験合格率が低ければ志願者も減ってしまう。また地元からの入学者が少ないので、市と連携して行きたいと考えている。(大学)
Q.地元から科学大学への志望者が減っている理由は何だと思うか?林委員に伺います。(検討委員)
A.地元から出願する学生は『自宅から通える学校』という理由で志望している。また第二、第三希望で出願する子供もいるが少子化の影響で生徒数が少ない為に第一志望の学校への合格率が高くなっている。その為、第二、第三希望の学校へは行かない傾向にある。(検討委員)
【意見】
・公立化以外にも事業継承という考え方もある(検討委員)
・銚子市の職員を公立化を受けた、または受けていない市へ派遣し様々な意見を伺い、資料として提出して欲しい。(検討委員)
Q.県と市と共同で公立化、運営してはどうか?大阪府と大阪市の例もある。
A.今は銚子市としか協議していない。
Q.銚子市の持ち出しがなければ良いのだが持ち出しが出た場合は全部、大学が負担して欲しい。いきなり撤退というのは怖い。もっと猶予があって欲しかった。(検討委員)
A.大学生を最後まで面倒を見なければいけないと思っているが、公立化をしてもらってそのサポートを大学がしていった方が良い。資料を見て貰うと分かると思うが、(経営は)より一層良くなる。(大学)
【意見】
・4〜5名の専門の職員が銚子市役所内にいないと経営は難しい。(検討委員)
・大学が撤退した場合、銚子市に与える財政的な影響をしっかり算出して欲しい。(検討委員)
【矢尾板委員長総括】
冒頭の大学側から『公立化出来なければ撤退だ』とのお話が有りましたが(感情的なご発言だとは思うが)こうした発言をされてしまうと、我々の議論が制約されてしまうと率直に思いました。委員長としては、遺憾だと思っています。今後についてはその様なご発言は控えてほしいと思います。地域における大学の在り方、更には銚子市にとって大学が有ることによってどの様な意味があるのか、更には銚子市民にとってどういう意味があるのか?また銚子市の財政にどの様な影響を与えるのかも考えていかなければならない。その中で公立化のメリットとデメリットについてもしっかり考えていく必要があるだろうと考えています。その点については、銚子市からも資料の提示をお願いしたい。
また加計学園側にも委員の方から資料の追加提案がありましたので、ぜひ積極的にご協力をいただければと思っています。
その後、その他で下記の意見が寄せられました。
【意見】
学部単位では無く学科の単位で議論をしないと具体性がなく話が進まない。(検討委員)
今回のお話は、お金の話なのでお金に関する詳細な資料が出てこないと議論が進まない。お金の話が出来ないと論評が進まない。(検討委員)
Q.来年の3月に撤退するという話が出ていたがこれまでの銚子市との協議の中で出ていた話なのか?(検討委員)
A.これまでの3回の協議の中でも出ていた。(市長)
加計学園だけの資料では議論が進まない。銚子市側が製作した資料も次回には提出して欲しい。また必要に応じてテーマも追加していく。
公立化だけでなく市民の皆さんがどう感じるのかということが大きなテーマだと考えている。可能な限り市民の皆様のお気持ちにも沿って進めて行きたいと思っているので、あわせて市民の皆さんの意見を聞く場も可能であれば市と相談の上、設けたいと思っている。(検討委員)
銚子市からの配布資料については下記から閲覧いただけます。https://www.city.choshi.chiba.jp/shisei/page020291_00001.html
今後のスケジュールについては下記の表をご覧ください。また抜けている第4回、第5回のスケジュールは下記となります。
第4回は7月28日(日)
第5回は8月25日(日)