熊谷知事のお知らせ『9月県議会に提出する補正予算案』

9月県議会に提出する補正予算案(総額102億2,700万円)を発表しました。地域公共交通を維持するための路線バス運転手の確保支援、勤務医の労働時間短縮に向けた体制整備、PFOS等による地下水汚染拡大を防止するための補助制度の創設、緊急輸送道路などに架かる橋りょうの老朽化対策、スタートアップ支援などを盛り込んでいます。

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(1)社会資本の維持・充実

○路線バス運転手確保対策事業【新規】 35,000千円

地域に不可欠な路線バスを維持するため、交通事業者が運転手の確保のために実施する労働環境の整備や UIJ ターン人材の確保に向けた取組に対して支援するほか、関係団体と連携して合同企業説明会等を開催します。

[事業内容]

1 労働環境整備やUIJターン人材の確保に向けた支援

[対 象 者]

・県内に営業所を有する路線バス事業者(高速バスのみを運行する事業者は除く)

[対象経費]

①人材確保に向けた労働環境整備に要する経費

②UIJ ターン人材の確保支援金

[補助率等]

①1/2(補助上限額1,500千円/事業者)

②定額200千円/人

2 合同企業説明会等の開催

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○道路メンテナンス事 870,000 千円 (既定予算とあわせ 6,324,000千円)

災害時においても緊急輸送道路などの円滑な通行を確保できるよう、計画的に実施している 橋りょうの老朽化対策の一部を前倒しで実施します。

[事業内容]

橋りょう修繕9箇所(うち8箇所は緊急輸送道路に指定)

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○公共土木施設災害復旧事業 1,536,000千円 (既定予算とあわせ 2,546,000千円) (債務負担行為 351,000千円)

令和6年6月の大雨等により被災した道路や河川等の公共土木施設を復旧します。

[事業内容]

・道路 360,000 千円(既定予算と合わせ 465,000千円)

・河川海岸 1,144,100千円(既定予算と合わせ 1,979,100千円)

・公園 31,900 千円(既定予算と合わせ 41,900千円)

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○長生の森公園野球場照明設備設置事業【新規】 6,000 千円 (債務負担行為 14,000 千円)

長生の森公園野球場について、さらなる利便性の向上を図るため、照明設備の設置に向けた 実施設計を行います。

[完成予定]令和9年度

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(2)産業の振興

○スタートアップ支援事業【新規】 10,000千円

スタートアップについては、将来的に著しい成長が期待できる一方で、新たなビジネスモデルを開拓していくこととなるため、経営者は多くの不安を抱えています。こうした不安を解消し、県内のスタートアップ増加を促進していくため、スタートアップから上場を果たすなど成長を遂げた先輩経営者等から発想の転換や進路のヒントとなる助言を受けたり、同じ志を持った スタートアップ同士が相談・交流できるコミュニティの形成を進めます。

[実施内容]セミナーや交流会、個別のメンタリング

[実施対象]県内のスタートアップの経営者又はスタートアップを目指す起業家

[実施日程]県内4地域で各2回を想定

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○持続可能な千葉県農林水産業に向けた実態調査事業【新規】(債務負担行為 15,000千円)

温暖化の進行、物価高騰や人口減少など県内の農林水産業をとりまく環境が著しく変化していることから、次期農林水産業振興計画の策定に向け、施策の見直しに必要なデータの収集・分析を行います。

[調査内容]

流通経路の実態把握・将来予測、県主要品目の全国的な需要動向と今後の見通し、国内外における食品加工度別のニーズ 等

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○梨の花粉共同採取園整備促進事業【新規】13,000千円

梨の病害「火傷病」が中国で発生したことに伴い、中国産の梨の花粉が輸入停止となっていることから、花粉を県内で安定的に確保するため、地域単位で花粉共同採取園を整備する取組などに要する費用に対して助成します。

[対 象]果樹生産者組織、産地協議会、農業協同組合 等

[対象経費]①検討会開催費 ②園地整備費 ③専用樹育成管理費

[補 助 率]①・③定額、②1/2以内

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○輸出力強化に向けた食肉流通のあり方等調査事業【新規】 (債務負担行為 16,000千円)

千葉県産の食肉のさらなる販路拡大に向けて、成田空港を活用した輸出の可能性を検証するとともに、県内の食肉流通のあり方等を検討するため、調査を実施します。

[調査内容]

航空輸送の利点を活かせる需要国と貿易条件等の整理・分析、国内の取組事例の調査、県内の食肉流通体制や施設水準の検討 等

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○食品産業の輸出向けHACCP等対応施設整備事業 76,119千円

県内の食品事業者による加工食品等の輸出促進を図るため、輸出先のニーズに対応したHACCP等の輸出の基準に必要な設備・機器等の整備に係る経費を支援します。

[対 象]食品製造事業者、食品流通事業者、中間加工事業者等

[対象経費]

輸出先国の規制に対応するために必要な製造・加工、流通等の施設及び機器の 整備等の経費、HACCP等の認証取得に係る経費

[補 助 率]1/2以内

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(3)医療・福祉の充実

〇勤務医の労働時間短縮に向けた体制整備事業【一部新規】 1,657,000千円 (既定予算とあわせ 1,696,000千円)

令和6年4月から医師の時間外労働の上限規制が適用されたことを踏まえ、地域での医療提供体制を確保しつつ、医師の労働時間短縮を強力に進めていくため、勤務環境の改善に必要な経費に対する助成について拡充するほか、長時間労働の医師がいる医療機関への医師派遣を新たに 支援します。

[事業内容]

1 地域医療勤務環境改善体制整備事業 1,027,000千円(既定予算とあわせ 1,066,000千円)

[補助対象]いずれかの要件を満たし、かつ長時間労働の医師がいる医療機関

・救急医療など地域医療において特別な役割を担っていること

・医師の育成など教育研修を担っていること

[対象経費]

医療機関が作成する「医師労働時間短縮計画」に基づく取組に必要な経費

[補助基準額]

1床当たり133千円 → 1床当たり133千円 又は266千円(※) ※時間外労働が年 960 時間超の医師がおり、かつ時間外労働の縮減が毎年 一定程度進んでいる場合

[補 助 率]10/10(資産形成につながる費用は9/10)

2 勤務環境改善医師派遣等推進事業【新規】 630,000千円

[対象経費]

救急医療など地域医療において特別な役割を担い、かつ長時間労働の医師がいる医療機関への非常勤医師の派遣に要する経費

[補助基準額]医師1人あたり1,250千円/月

[補 助 率]10/10

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○特別養護老人ホーム等の開設準備支援等事業 1,100,000千円 (既定予算とあわせ 3,386,000千円)

介護現場の生産性向上を図るため、特別養護老人ホーム等の介護施設の大規模修繕の際に 併せて行う介護ロボット・ICT導入に係る経費について引き続き助成します。

[補助対象]特別養護老人ホーム、認知症高齢者グループホーム等

[限 度 額]496千円 × 施設定員数

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(4)環境の保全

〇PFOS及びPFOAに係る地下水汚染防止対策事業【新規】 10,000千円

PFOS等による地下水汚染の拡大を防止するため、汚染源等を解明する目的で市町村が実施する調査等に対し、新たに支援を行います。

[補助対象]市町村

[補 助 率]1/2以内

[対象経費]

・汚染機構解明調査(諸元調査、地質ボーリング調査 等)

・汚染除去対策(活性炭処理施設の設置、除去対策効果の確認調査 等)

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○持続可能な一般廃棄物処理に係る長期広域化等計画策定事業【新規】 9,000 千円 (債務負担行為 30,000千円)

人口減少等が進行しつつある中、プラスチック等の資源循環の強化や災害対策の強化などの観点から、ごみ処理の広域化及び処理施設の集約化の更なる推進を図るため、新たな長期計画を策定します。

[計画期間]2050年度

[計画内容]

・広域化ブロック区割り

・人口・ごみ排出量等の将来予測

・各ブロックにおける廃棄物処理体制 等

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(5)千葉の魅力の向上

○日本国際博覧会(大阪・関西万博)への出展【新規】 5,000千円(債務負担行為 35,000千円)

千葉県で発展した多様な発酵文化・産業の紹介を通じて本県の魅力を発信し、県産品の販路 拡大や誘客促進を図るため、国内外から多くの人々が来場する大阪・関西万博に「発酵」をテーマとした出展を行います。

[出展期間]令和7年8月26日(火)~31日(日)(設営・撤去含む)

[出展内容]

本県の発酵文化・産業・技術を紹介するための企業や市町村等の展示、発酵の 面白さを知るための体験コーナーなどを予定

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○財政調整基金への積立て 4,900,000 千円

地方財政法の規定に基づき、令和5年度の一般会計決算剰余金の2分の1相当額を財政調整 基金に積立てを行います。


※転載に当たっては熊谷知事の許可を得ています。

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