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熊谷知事のお知らせ『世代放射性医薬品の製造・研究開発拠点の立地が決定』

かずさアカデミアパークに次世代放射性医薬品の製造・研究開発拠点の立地が決まりました。投資額は約100億円が見込まれています。

革新的な独自の創薬技術により画期的な医薬品の開発を行うPDRファーマ(株)の事業拡大は千葉県経済の活性化にとって極めて重要で、誘致に向け協議を重ねてきました。

かずさアカデミアパークは県が整備を行い、かずさDNA研究所を始めとする研究施設やマザー工場が集積する拠点です。

放射性医薬品は今、世界でも急成長している分野である一方、半減期があり、速やかに患者の元にカスタマイズされた放射性医薬品を届ける必要があります。そこで、原料が世界から到着する成田空港へのアクセスに優れ、かつ国内ネットワークが豊富な羽田空港の対岸にあるかずさアカデミアパークの優位性が決め手となりました。

圏央道の全線開通も見えてきた中、高い成長性が期待される放射性医薬品の製造拠点となる新工場の進出意向を示して頂き、県としても嬉しく思います。

昨日は親会社であるペプチドリーム(株)の金城副社長、PDRファーマ(株)の村上社長にお越し頂き、進出希望申出書の受領式を行いました。

地元市である君津市をはじめ、関係機関とも連携しながら、できる限りのサポートをしていきます。

就任後、商工労働部の体制を強化し、過去最高の企業立地件数を記録するなど企業誘致に力を入れてきました。今後も積極的な企業へのアプローチ、立地補助金の柔軟な見直し、規制緩和などを組み合わせながら県内に雇用と投資を呼び込んでいきます。

また、その際に重要なのは「安易に土地を切り売りしないこと」です。

産業用地は早く埋まれば良いというものではありません。今の時代は進出が決まっていない産業用地があれば、新聞、議会など様々な外部から「売れ残っているのではないか」と指摘をされ、催促をされ、小さな区画にして切り売りしがちです。

小さな区画は売りやすい分、別に産業用地として整備しなくても進出したであろう企業しか呼び込めない結果にもつながりかねません。大きな区画は進出企業が決まるまで時間がかかる分、大きな区画でなければ絶対に呼び込めなかった大きな投資案件を呼ぶことができます。

熊本がTSMC進出で沸いていますが、逆に考えると、TSMCの巨大工場が即座に立地できるほどの用地が空いていたからこそ誘致できたわけです。千葉県柏の葉のSMCの1000億円以上の投資案件はまさに複数区画が空いていたからこそ誘致できました。

5年以内の短期的視野に陥るか、20年30年先を見据えて腰を据えて企業誘致に取り組むか、行政の姿勢が問われています。

私は民間出身として行政にスピード感を取り入れていますが、民間出身だからこそ「行政でしかできない長期的な視点の重要性」も理解しているつもりです。市長時代も、知事時代も、行政職員にこの点を強調しています。

千葉県はこの視点に立ち、将来の千葉県経済をけん引するエリア開発と企業誘致に今後も取り組んでいきます。


※転載に当たっては熊谷知事の許可を得ています。

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