人間のミスを何重にもカバーできるシステムが必要
JALと海上保安庁の航空機事故の原因が報道されてきている。
管制塔の指示に対して、その通りの行動ができていなかったということに対して、どこに責任があるのかということが議論されている。
夜で滑走路を目視困難であったこと、情報の錯綜など様々なミスが不運で重なってしまった。
復唱することによってミスが防げるかもしれないが、機能していないこともあったのかもしれない。
滑走路の警告灯が工事中もしくは壊れていたという情報も流れている。
他にも誤作動侵入システムが機能していなかったという話もある。
いずれにせよ、複合的な原因が偶然重なった結果として起きてしまった不運であるように感じる。
事故については、ハインリッヒの法則が有名。
1件の重大事故の前には、29件の小さな事故、300件のヒヤリがあるということ。
この法則をベースに考えると、実は大きなリスクは日常的に起きていると考えても差し支えないのかもしれない。
安全を第一としている環境においても、ミスは様々なモノがある。
それをいくら意識で防ごうとしても、限界がある状態。
人間に忘れる能力があることや視野の狭さが認識できないことがある限り、ミスを完全に排除することはどうやってもできない。
だからこそ、全てのミスを上回るだけのシステムが必要になってくる。
あるシステムが機能しない時には、その機能をさらにカバーするシステムが必要になる。
航空機側含めて何重にもも様々な方法でできる対策が施されているに違いない。
そして少なくとも今のシステム運用上では人間のミスがカバーしきれない事があるということが明らかになった。
システムでミスをカバーすること、それはヒューマンエラーを無効化すること。
飛行機の事故であれば、目視だけなくシステム上の複数の作動を常時実施する事。
管制塔の指示を人間だけが行うのではなく、今後はAIなど含めてそもそも何重にもカバーしたシステム上とすることで、大きなミスは限りなく0に近づける事が可能になる。
もちろん99.9を99.99に上げるだけでも大変なものかもしれない。
だけど、その0.01に当てはまったのが今回の事故。
どこまでエラーやミスをシステムでカバーできるのか。
現段階は事故直後ということもあり、最大級に事故が起こらないように警戒がなされているに違いない。
しかし、災害は忘れた頃にやってくる。
常日頃から周囲のシステムに頼るのではなく、自分自身も意識して行動すること。
他山の石として、より自分自身の日常に抽象化して当てはめる事。
ただの原因特定や責任問題として解釈して終わりではなく、しっかりと今回の事例を様々なところに活かす事が必要であるように感じる。
ありがとうございました。