インバウンドによる文化輸出 海外の方々が、日本の田舎に魅了されていくことについて
円安によるインバウンド効果。
海外から見ると、日本を旅行で楽しむことについてハードルが下がっている。
その結果、国内での経済の循環がものすごくよくなり、多くの品物が日本国内から海外に売れるようになる。
今ではホテル・飲食店・観光資源はものすごく景気が良い状態が続いている。
メイドインジャパンの品質が高いものが、世界中に実質的にかなり割安の状態で広がっていく。
世界中で日本メーカーの工場で作られているものもあるかもしれないが、実際に日本で作られているメイドインジャパンの実質的な価値は相当なもの。
それらが実質過去からすると通常の3割引き状態、海外のインフレを加味すると、それ以上の割引価格で手に入る。
その結果として、多くの製品が輸出されて、景気が過去と比較するとものすごくよい状態になりつつある。
もう一つ、大きなものがインバウンドを通して目に見えない形で輸出されている。
それは「日本文化」。
以前までは、海外の方はどちらかというと大都市をメインにめぐっている人がほとんどであった。
目的としては、食べ物や清潔さ、治安や歴史。
その結果として、東京・京都・名古屋・大阪などを中心に人が集まる。
そこからさらにリピーターが増えてくることで、その他の地方都市などにおいても多くの人が移動して楽しむことが増えてきた。
さらにそれにも飽きてきてしまい、様々な体験やアクティビティを楽しみにやってくる人が来る場所がある。
それは、都市から離れた日本の田舎。
今では日本国内において、「田舎」に注目が集まりだしている。
実際に田舎やさらなる秘境と呼ばれる場所に遊びに行くと、日本人ではなく海外の方が多いことはよく経験する。
田舎での昔ながらの生き方は、変化がとても少ない。
だからこそ都会では感じられない、自然と一体化した生き方が残っている。
自然を搾取するのではなく、しっかりと共生していくこと。
普段では考えられない価値観に出会い、それに感化されていく。
さらにそこにて生活を営んでいる方々からの笑顔というおもてなし。
言葉は通じにくいかもしれないが、雰囲気でとても優しさを感じるに違いない。
さらに実際に田舎の民泊や古民家で一日を過ごしたら、素朴で何もないことのすばらしさを肌で経験する。
自分たちで薪を造り、お風呂のための火を造り、お湯を沸かす。
そして食事についても質素で、飾らない雰囲気の美を感じる。
出来るだけ残さないように使い切り、自然に戻す在り方。
他にも現代のあまりにも発展した技術が当たり前の世界では経験できない、「不便さ」という新鮮さ。
もしかしたらこの不思議さのとりこになり、田舎に何度もリピーターとしてくる人もいるかもしれない。
そして、そこから学んだ考え方について、自分の国にその思考を持ち帰って自分自身の生活の中に反映させていく人もいるに違いない。
ネット記事や本で読むよりも、実際に体験することに勝るものはない。
その結果として、日本の田舎の生き方、在り方などを体験したことがより多くの日本ファンを生み出していく。
さらにSNSをはじめとした様々な情報増幅装置が発展することで、この考え方がますます簡単に広がっていく。
そしてよりいいなと感じる方向に人々の思考が向かっていく。
以前よりマンガ・アニメを通して広がっていた海外から見た日本という国へのあこがれ。
それが実際に現実として体験をすることによって、より強い形で海外の人に印象として残るようになっていくに違いない。
そのような人がますます増えていくという円安効果、ものすごい効果がじわじわと世界に効いてくるポテンシャルを感じる。
いまの世界はある意味、完全に飽和しきった状態。
だからどこかのタイミングで、何らかの形でリセットがあるに違いない。
そして、そのリセット後の方向性としてのモデルとして、ふと日本の田舎を思い出すことがあるかもしれない。
もしそれを取り入れてその方向を当たり前に実践することを自主的に人々が採択したら、気が付いたら当たり前のように和が広がっていく。
経済的な奴隷も、実質的な奴隷も、不平等な状態も存在しない、誰もが本当の意味での自由・平等・平和を謳歌出来る時代に。
全てに余裕があり、精神的に満ち足りた時代。
そんなきっかけを世界中で作るために、まずは体験としての日本の田舎文化を輸出する。
それが必要とされている時なのかもしれない。
そうなると、しばらくのことは多くの海外の方が日本に入りやすい状態、円安状態というものは続く。
もちろん円安によるインフレ、治安の悪化、日本人にとって海外旅行に行きにくいをはじめとしたネガティブな要素も様々なところで目立ちつつある。
しかしながら長期的視点からすると、もしかしたら今のこの状態というのは世界全体にとって、とても重要なの局面のようにも感じる。
インバウンドで日本の思考が体験として輸出されること、その効果性こそが次の世界をどのように作っていくかの礎になっていくかもしれない。
ありがとうございました。