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心を震わせる「物語(ストーリー)」が、何もかも全てを動かしていく時代へ

人間の数だけ、物語がある。

一人一人、全く違う人生を歩んでいる。

ある時に幸せであったり、ある時に不幸であったり。

時にはとても感動できることもあったり、絶望に深く沈み込むことであったり。

想定外のこともあったりするかもしれない。

人生すべてが幸福や不幸というものはなく、心の変化そのものが幸福や不幸に直結する。

なにも変化のない同じままの状態では、何も起こらないのと同じ。

ただひたすらタイムリミットまでの時間が過ぎ去るだけ。

誰一人として同じ人生を歩むことは無いこと、それは唯一の物語を誰もが刻めているという事。

そこで紡ぎだされる物語というものが、ものすごい価値になってきている気がする。

というのも、物語(ストーリー)として経験したこと、それを魅力的に語ることが出来るかどうかで、大きく人生は変わってくるのだから。




最近のものすごいストーリーと感じたのは、誰もが知っている兵庫県の知事選挙のこと。

再選を果たした兵庫県知事のお話は、誰もが驚く話題で溢れていた。

初めはどこまでも悪者に仕立てられて、攻撃を受け続けていた斎藤知事。

おねだりから職員の自殺まで、様々な黒いうわさが流されていた。

議会の百条委員会にも晒され、メディアに毎日ワイドショーとして常に悪者として登場し続けている状態。

その結果ものすごいバッシングだけでなく、多くの人から顰蹙となっていた。

さらに辞職をしばらくしないなど行動含めて、普通の人では考えられないような行動に映ることも多数とされてきた。

誰からも嫌われるような情報が一方的に流れ、それに対して反論しないというものは、ある意味多くの人から驚かれていた。

さらに「サイコパス」として揶揄されて、激しく名誉を傷つけられていた。

それが、内部告発の内部告発、音声データの暴露によって一気に情勢が変わっていく。

それはメディアが取り上げたシナリオが一気にひっくり返っていくストーリー。

様々な要素が重なって、全く誰もが想定しなかったような方向に流れていく。

最終的には大手の報道機関と議会が悪者であり、攻撃されていた斎藤知事が正義であったというストーリーに集約されていく。

この内容が最も真実に近い結果として、より多くの人や有権者が受け入れたものという事実。

多くの人が「騙された」と感じ、「謝らなくては」と行動した効果として、物事が一気に躍動していく。

暴露の証拠含めて、色々なことがロジカルにつながったからこそ、より信ぴょう性が増してきたのは間違いない。

その結果として絶対に起こりえなかったひっくり返りが発生。

特に効果的なのは、「ストーリー」としての魅力。

ドラマでも思いつかないような見事なシナリオ設定。

勧善懲悪という多くの人が喜びやすい形式にもばっちりハマっている。

この壮大なお話が真実かどうかについては脇に置いていたとしても、その物語に誰もが大きく心動かされることになったに違いない。

逆側の立場の人からしたら、ここまでの物語の力に圧倒されるとはという点に驚きを隠せないことも大いにあるに違いない。




世の中は物語の合戦がどこまでも続いている。

ストーリーテラーがいて、その内容にいかに周囲の人を感動の嵐に巻き込むことが出来るかどうかで大きく変わってくる。

盛る所はとことん持って、時には思いっきりへこませて。

聞いている人に対して共感をいかに覚えさせるか、同じような物語を明確にみせられるかどうか。

それは真実なのかフェイクなのか、良い悪いは置いておいておかれるのが当たり前の世界。

アンチとしてのストーリーも作ることが出来るが、それが多くの人から受け入れられるかどうかは別のお話。

物語に魅力と共感を呼び込むことが出来るのであれば、仮にそれがどれだけの極悪とされるものであったとしても、ものすごい効果をもたらすのは間違いない。

これからはますます物語の力、ストーリーテラーが輝く時代になって行く。

そこでいかに自分自身を語ることが出来るか。

それを補強するだけの物語とその魅力を何倍も増幅される技術を持っているか。

ここのところが出来るかどうかによって、大きな差が開いていくに違いない。




ありがとうございました。

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