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「精神的耐久力」が希少価値になっていること

戦後一気に経済が発展した。

あっという間に世界中を追い越して、経済大国となった日本。

周辺の環境が良かったこともあるが、ここまでの発展となった土台というものについて、様々な要素が挙げられている。

江戸時代より寺小屋があり、教育水準が高かったこと。

当時は世界で安い賃金で、多くの人口ボーナスがあったこと。

真面目で勤勉な国民性。

その中でも、最近失われがちであるが、とても大きな影響があったものがあるものについて考えたいと思う。

それは、精神的耐久力、精神的にタフであること。




精神的にタフであるとはどのようなことか。

物事を簡単に投げ出さいこと。

最後まで諦めずにやり遂げる力。

過酷な環境であっても、耐えられる力。

身体はもちろんのこと、理不尽な環境であっても耐え抜く力。

ある意味このようなものが備わっている教育そのものが、とてもすごかったかもしれない。

教育的指導の名のもとに、暴力が正当化。

運動中に水を飲むのは甘ったれている証拠。

24時間戦える戦士のみが必要。

まさに精神論で突破を図り、すべての不可能を可能にしてくる力。

一昔前の企業の働き方は、今のブラック企業がぬるま湯であるかの如くという環境かもしれない。

暴力や暴言、理不尽なしごきやいじめ、そのような非情な環境であっても精神的に参ってしまうことがない状態。

これらを乗り越えて究極のタフさが身に付くことが出来ることで、ものすごい荒波に打ち克ってきたこともあるかもしれない。

もちろんこれらのものについては、今となっては絶対的に許されないことであり、無くなることによって多くの恩恵が受けられるようになってきた。

理不尽なこれらについて、昔の古き良きおおらかな時代と言っていることも、ある意味とても信じられないと感じる人もいるに違いない。

ただ、これらがすべて是正された結果がどうなったのか。

それが、今のこの社会の現状。

精神面が完全に骨抜きにされた状態。

気骨のある人というものが淘汰されて、全てがふにゃふにゃになっているように感じる。

これによって得たものも大きいかもしれないが、実は失ったものもかなり大きいかもしれない。




多くの人がふにゃふにゃになってしまった状態において、精神的耐久力がある人はとても貴重とされている。

それは軍隊のような部活で青春を過ごした人かもしれない。

それは体育会出身者かもしれない。

それは消防士かもしれない。

それは自衛隊出身者かもしれない。

小さい頃から武道をしてきた人かもしれない。

その中でも現代の柔軟性の中に生きて、ある時には精神的耐久力を遺憾なく発揮できる人。

精神面でとことん鍛えられている人というものが少なくなることで、その希少性によりそのような人材はものすごく価値が高くなる。

そのような人が果たしてどのくらいいるのだろうか。




技術として精神面で強くなるノウハウは色々と本に書かれている。

それらを読んで身に付けることはもちろん大切であるかもしれない。

ある意味、華麗に攻撃をよける方法というのものや、人格と物事を別に分けて解釈する方法、怒りは外部には存在しないということなど。

しかしながらそれ以上に大切なのは、実戦の場で衝突して心を鍛えていくこと。

それが出来ることは、気が付いたらものすごい価値になっているかもしれない。

どんな環境でも緊急時でも心を熱く、何でも冷静に対応できる状態。

そんな人こそが、ふにゃふにゃの人を押しのけて、この激動期には生き残っていくことに違いない。

そしてそのような人が多数派になってきたならば、ある意味この国は復活することになるのかもしれない。




ありがとうございました。

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