徹底的に無視する、意図的に存在を認識しないという戦い方について
物事に対して多くの対立が発生する中、様々な戦い方があるように感じる。
実際に物理的に衝突するやり方。
物理的にはぶつからないものの、言葉によって相手を傷つける戦い方。
直接ではなく、間接的に相手に攻撃する戦い方。
相手を悪魔化して、いかに孤立させるかという戦い方。
非暴力不服従で、在り方として相手を圧倒させる戦い方。
時間に任せて、相手が忘れる・風化させるという戦い方。
様々な分野で、色々な方法で多くの人が戦っている。
その中でも最近使われているものとして、特に気になるものがある。
それは、徹底的な無視、相手が存在しないかのように振る舞う戦い方。
徹底的に無視する場面、それは色々なところで用いられているように感じる。
身近なものでは、既読スルーや、未読スルー、ブロック・ミュートや電話無視など。
特にSNSでの誹謗中傷については数も多く、それについていちいち対応していては仕方がないという場合に無視用いられたりする。
他にも様々な場面で、無視したり相手の存在を無いものとする。
どこかの大臣が「次の方どうぞ」という言い方で、記者の質問を無視するやり方。
週刊誌から突撃されたときに、反応せずに無言を貫いて通過するやり方。
メディアが世の中の大ごとに対して、徹底的に報道をしない自由を発揮するやり方。
キャンセルカルチャーの発展版として、存在をキャンセルするやり方。
これが当たり前のように用いられている場面が、現代ではかなり増えてきているような気がする。
やはりその効果性が分かればわかるほど、ますます多用するようになるというものなのだろうか。
人は存在を認められないと、不安になり孤立するように感じる。
そしてそれが続くと、相手に反応を求めることは無駄だと思って力を入れなくなる。
無駄だと感じることほどやる気を感じなくさせるということもないのだから。
出来るだけ相手を刺激して反応させるようにふるまうこともあり、周囲に噂含めて様々なものを拡散して相手を動かそうとする。
内容に嘘やデマ・誤情報が含まれていても、それらが何回も本当かのように繰り返し発信され、多くの人が当たり前のように認識してしまえば勝ちとなるかもしれない。
しかしながらそれすら反応をみせない、効果性がない状態、それがいつまでたっても達成出来ないとなると、多くの場合はあきらめるようになる。
それこそが作戦であり、我慢したほうが勝ちということになる。
このようなことがある意味あちこちで当たり前のように起きている社会。
簡単に世界中に情報が繋がってしまうからこそ起きている現象。
戦い方の一つとしての、徹底した無視・相手の存在を消すやり方。
その効果性はさておき、色々と考えされられることがあるような気がする。
ありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?