VUCA時代のセルフリーダーシップとセルフマネジメント(自立と自律)
ここまで最新の組織人財テクノロジーのトレンド、また有事における組織・人事の考え方について考えてみました。
New Normalにおいて、ここからセルフリーダーシップとセルフマネジメント(自立と自律)について考察していきたいと思います。
セルフリーダーシップとセルフマネジメントを身につける上で、私自身がある社会人向けのグローバルリーダー育成組織で提示をしているリストが下記になります。大学生から社会人へのトランジションをした若手社会人から社会に出て10数年を経たメンバー約150名程度を対象としたプログラムにおいて、グローバルリーダーになるための50の目標項目を定めており、今回はこのnote向けにカスタマイズをして提示しています。
VUCAを文字って下記のようにカテゴライズしています。
これ以降一つ一つのカテゴリーについて説明を加えてきたいと思います。
V : Vision & Vitality (構想と活性)
U : Update & Unitiy (刷新と結束)
C : Contibution & Challenge (貢献と挑戦)
A : Agility & Action(俊敏と行動)
VUCA(Volatility(変動)、Uncertainty(不確実)、Complexity(複雑)、Ambiguity(曖昧))の時代と言われて久しいですが、今回の新型コロナによってこれまでの全てのリスクが顕在化をし、課題として浮き彫りになりました。
この状況下でよく言われているのが「正しい答えを出すのではなく、的確な問いを立てること」です。課題設定の能力(アジェンダシェイピング)もまたコンサルティングを生業とする我々にとっては長年求められたスキルでしたが、この能力が正に「自立」と「自律」のために全ての人々にとって大事な能力ではないでしょうか。
では「的確な問いを立てる」にはどうしたらいいのでしょう。私としては次の6つの要素が必要なのではないかと考えています。
1. 未来観
2. 歴史観
3. 回復力/逆境力
4. 俊敏性
5. 楽観主義
6. 地球/世界市民としての自己認識
この6つの要素を15年間で身につけるためにリストアップをしたのが上の50項目となります。6つの要素については下記のような定義付けをしています。
1. 未来観
将来を構想する力。過去・現在の状況を踏まえて、社会・組織・人の未来に対する複数のシナリオを描くことができる。
2. 歴史観
世界史・日本史を含めた歴史的事実を把握し、その状況をケースとして課題に適応する。モノゴトの因果をきちんと押さえられる。
3. 回復力/逆境力
逆境や困難に打ち克つ力。社会の大きな変化や自身の人生に浮き沈みがあっても、負けることなく前進ができる。
4. 俊敏性
設定をした目標や課題を解決するために瞬発力を持って対応する力。計画の途中であっても、”時を読み”、時機を逃さずに行動できる。
5. 楽観主義
今の課題/現実は変えられるという強い確信を持って良き方向へ、楽しい方向へ(FunではなくEnjoy)と自身や他人を導く
6. 地球/世界市民としての自己認識
多様性を受け入れる大きな寛容性を持ち、公平性・透明性・信頼性を持ってあらゆる人々に尊敬の念を持つ
これをベースに次回以降具体的な50のアクションについて述べていきたいと思います。
<独り言>
最近羽生善治さんの書物を、石川善樹さんの「フルライフ」という書籍を通じて読み始めています。羽生さんが上梓した「決断力」「大局観」「直感力」という本を読んでいますが、「大局観」「直感力」という本を出されたのが40歳過ぎ。羽生さん自身がプロになったのは15歳ですが、25年の歳月を経て、大局観や直感力というものを養われました(今もきっと養われているのだと思います)。人生100年時代と考えると、25年毎に人生を区切って考えるのも一つなのかもしれません。50歳までに骨格ができれば、残り後半の人生、自他に貢献できる日々が送れるのかもしれません。
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