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不謹慎すぎてボツにしたクイズの問題-YouTubeでは面白がれない。

先日、我々「ゆる言語学ラジオ」と、クイズ作家集団「カプリティオ」がコラボした。


クイズYouTuberが好きなので、僕はカプリティオの動画を結構見ていた。カプリティオの方も我々の動画をそこそこに見てくれており、良いコラボになったと思う。コラボレーションの基本は「お互いに好きな人とやる」であり、お仕着せのマッチングは上手くいかないものだ。今後も好きな人たちとたくさんコラボしたい。


さて、カプリティオコラボは全部で5本公開されており、5本のうち4本は「無難におもしろくなったな」というものだ。80点である。打ち合わせの段階で「この企画は80点だろうな」と思っていたもの。撮影時も編集時も公開後も特に意外なことは起こらない。かれこれ3年もYouTuberをやっていると、一通りの展開は予想できるようになった。

だけど、そんな無難な企画ばかりをやっていてはつまらない。「0点かもしれないが100点かもしれない」という大穴も買わないといけない。成立しないゴミ企画の山の中から、ギリギリ成立するものを嗅ぎ分けるのが企画業の本懐だ。

「最悪ボツかもしれないが、やらせて欲しい。挑戦をしないと面白くないから」と、カプリティオ側に頼み込んで実施したのがこちらの企画。



「成立していないうんちくエウレーカウミガメのスープ」という企画である。込み入っているが、こういう趣旨のもの。

・ゲーム「ウミガメのスープ」の要領で、不可解な状況が与えられる。ただしこの状況はすべて史実である。(我々はこの史実ウミガメのスープを「うんちくエウレーカウミガメのスープ」と呼んでいる)

・回答者(カプリティオ)はイエス・ノークエスチョンを繰り返して状況を絞り込んでいく。

・ただし、このウミガメのスープはすべて成立していないので、回答は「そんな状況ある…?」という理不尽なものである。

・納得感はゼロだが、史実なので「そんなこともあるのか」と納得するしかない。

・理不尽な問題でもプロのクイズ作家なら5分で解けるのか?


よく言えば挑戦的な企画だし、悪く言えばグダグダになりそうな企画だ。打ち合わせの段階でも「納得感がないなぁ…とひたすら盛り下がるパターンが怖いですね」と疑義を呈されていた。


謎の企画のせいで、ルール説明からしてざわついている。




「最後にスッキリするのがウミガメのスープだろがい!」とツッコまれながら、問題に入った。

結果から言うと十分に盛り上がったし、何ならコラボ動画全5本の中でこれが一番盛り上がったと思う。無事に95点が出た。良ければ皆さんもぜひ動画を見てほしい。1問目の解説が終わった後に「いやいやいや!!!!!」と一同驚愕するのがハイライト。

さて、そんなワケでカプリティオコラボは大成功に終わった。動画の再生数も上々だったしリスナーからの反応も良く、今後も良いコラボを生み出し続けたいなと思った所存である。


ところで、今回のコラボに向けて、「うんちくエウレーカウミガメのスープ」をたくさん作った。成立しているものも、成立していないものも。だけど、いくつも自主的にボツにしたので、使ってないのがたくさんある。

使っていない理由は大きく2つで、「単にクオリティが低い」か、もしくは「不謹慎である」だ。

自分たちでやってるならともかく、他のゲストを巻き込んで不謹慎な問題を出すのは絶対に避けた方がいい。安全そうなものを中心に出すことにして、結局使わなかった不謹慎問題がいくつかある。

だから、今日はそれを有料で書こう。インターネットで堂々と出せない不謹慎な問題は、それゆえにアングラな楽しさがあるものだから。


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