半蔵門・服部半蔵・忍者

会社の合併(有り体に言えばメガバンク向けの合併)のため一時的=数年に麹町のオフィスで働いたことがある。麹町と言っても駅で言えば地下鉄半蔵門線の半蔵門で、駅から1分とかからないところであった。

 

半蔵門は勿論有名な服部半蔵に因んだ名称である。半蔵は初代以来、歴代名乗っているいわば通称(歌舞伎役者名や伊勢丹の当主名のようなもの)一般の人が思っている半蔵は2代目の服部正成である。映画や漫画で相当誇張されているので半蔵自身が伊賀忍者の頭領みたいに誤解されたりしているようだが、実際は違い家康配下の武将である。但し、家康の伊賀越え(注)に功労のあった伊賀者をその後召抱えていたのは確かのようである(半蔵自身が伊賀越えを助けたという俗説は事実ではない模様)。徳川幕府開闢前に鬼籍に入っており、江戸時代は経験していない。

 (注)本能寺の変の際、堺に居た家康が難を避けるため伊賀の山越えで本国に帰ったという有名な話。


 

ところで漫画「忍者ハットリくん」は多くの人が知っているであろうと思う。こちらは服部半蔵ではなくハットリカンゾウ。藤子不二雄Aの作品で昭和39年からある古いもので私のような古い人間は、TVで人間が演じていた方、所謂実写版を見ていた(1966年TV化、アニメ化は1981年)。人間がハットリ君のお面をつけてやっていたので、今考えれば結構不気味だった気がする(お面を付けていたのはハットリ君のみ)。尚、ケムマキは若い頃の杉良太郎がやっていたという都市伝説もあった(実際はデマ)。

 

さて、忍者といえば、子供の頃、漫画やTVでよく取り上げられていたものである。ここから先は、ある年代以上の人意外にピンと来ないと思うが悪しからず。何といっても一番好きだったのは少年サンデーに連載されていた「伊賀の影丸」である。原作者の横山光輝は「鉄人28号」や「魔法使いサリー」等も書いている。同じく漫画では、白土三平の「カムイ外伝」「サスケ」も人気があった。

(白土三平は特異な作家でマニアがいる)


 

TVでは、アニメではなく人間がやるもので、「隠密剣士」「仮面の忍者赤影」などがあった。前者は主人公そのものは忍者ではないのだが、回りにやたらと忍者が出てくる。因みに主演の大瀬康一は月光仮面のオジサンでもある。後者は「Red Shadow」というタイトルで映画化もされている。実はこれも漫画の原作は横山光輝である(正しくは「飛騨の赤影」)。その他としては「忍者部隊月光」という現代版の忍者ものもあった。

 

一時、アメリカなどで大した理由もなく忍者が登場するアクション系の映画が結構あったように・・ショーコスギという役者もいた・・洋の東西を問わず、忍者には何かしら心を躍らせるものがあるのだろう。そういえば、子供の頃、缶詰の蓋を切抜いて手裏剣を作ったりしたものである。


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