
本気で学びたいオトナの勉強法 Vol. 1 本気編
※忙しい人はタイトルと太字だけ読めば大体OK!
これまでにそれなりの勉強ノウハウに関する記事を書いてきたわけですが,その記事の多くが受験勉強に関するものでした.ただ,受験というのは人生を切り拓く手段の一つでしかなく,勝っても負けてもそれ自体が直接的に役立つ知識を与えてくれるわけではありません.むしろ,大人になってから行う勉強の方が,人生と直結していると思いませんか?資格取得,趣味,社会人からの学び直し,…実は勉強によって人生に影響を与える手段が結構あります.筆者は大学教員という特殊な職業柄,毎日といって良いほどに何かしらの勉強をしていることになります.勉強という共通項でありながら受験時代と違うのは,それさえやっていれば良い,という贅沢な時間の使い方ができないことです.そこで本記事では,オトナのための身になる勉強法をご紹介していこうと思います.できれば最終的に2本に分けてお送りしたいのですが,この記事では本気の勉強法,というものについて書いてみようかと思います.単なる資格取得にとどまらず,ある項目に対して深く理解し,その定着効果も高い手法をご紹介しようというわけです.手法はもちろん筆者オリジナルで,実践によりその効果はしっかりと感じておりますので,ぜひご参考になさってください.
オトナの勉強とは?
オトナには時間がない!
一部の方を除いて,基本的に大人には時間がないものである.大体は仕事であろうが,家族で過ごす時間や子供の世話などは土日も関係ない.そんな中で何か新しい勉強をしようという話になっても,受験生の時のように1日8時間などという無茶はなかなかできないわけだ.よしんばできても,それは小さくない何かを犠牲にしている可能性があろう.上記の例に立ち戻れば,「子供の世話を夫婦のどちらかに押し付けて時間を確保する」=「熟年離婚の種まき作業」のような深刻な事態に陥る可能性すらあるのである.
オトナ勉強で抑えておくべきポイント
ここで言いたいことは,時間の確保を諦めろ,ということでは「ない」.まとまった時間が確保できないのなら,いわゆるスキマ時間で勉強するのだ(小休止,昼食後,入浴後,…など短い細切れのタイミング).正直,これは他に選択肢がないのだが,時間がぶつ切りになると話題の連続性が失われがちだろう.こうなると,学んだ内容の全体像を把握する作業や内容理解と定着のための復習作業が困難になってしまう.大人の勉強では,このような勉強時間がぶつ切りになることで生まれる問題点をケアした勉強法が必要なのである.
オトナで「なくても」押さえておくべき勉強のポイント
大事なことなのでこれにも触れておこうと思う.プログラミング学習の記事でも触れたが,物事は手段と目的に分かれているものだ.ある視点では大学受験に合格することが目的になり,そのための手段が受験勉強となる.もう少し俯瞰でものを見ると,大手企業に就職することが目的で,そのための手段が大学受験に合格することとなることもあるだろう.もちろんさらに視点を進めると,大手企業への就職もさらに何かの手段となる.とにかく大事なのは,手段たる勉強をする目的をある程度明確化しておくことである.なんとなく将来役に立ちそうだから,という理由でプログラミング学習をする人のほとんどは挫折して無駄な時間を過ごすと筆者は考えている(し,そういう人も見てきた)のだが,これは多くの場合に当てはまる.目的もなしに手段だけを磨き続けるのは非常に辛くナンセンスなので,まずは目的をきちんと設定して欲しい.たとえば:
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