栗田さんでわかる!!テストプレイヤー
こんばんは!
好きな刺身はタコです。板前さんに“怖い客”って思われたい大塚健吾です。
改めまして、ボードゲームデザイナーとして、『理想の納豆』 『行けたら行くよ!』 『ギリギリカレー』『ブックメイカーズ』そして、『シノミリア』を作りました。
「テストプレイで考えてることは?」
というリクエストをいただき、今回の記事を書きます。
リクエストいただいてからだいぶ時間経ってるんですが、理由があって。
理由ってか、言い訳すると、テストプレイって要はチェックだから。
見るべきものを見るってだけで。
何かこう、僕だけの超必殺技みたいなのってそうそうあんまないです。
思い返すと、2012年。放送作家事務所にお世話になって、最初にギャラもらった仕事が意外なことに、まさにこのテストプレイでした。
アブストラクトゲームのスマホアプリ化って企画で。
ボスのゲーム案のデータをひたすら取るっていう作業。
「ゲーム終了までかかったターン数」「終了時の得点差」「架空のプレイヤー戦略意図(ざっくり攻撃的か守備的か等)」
……他にもいろいろ。
それらを全部表にまとめるって仕事をしました。
よく“テストプレイは1000回やれ!”みたいな言葉が美談っぽく語られますけど、マジでそんくらいやりました。
今ならその重要性がわかりますけど、当時は、
「企画案を出すとかクリエイティブなことがしたくてここに来てんのに!何やってんだよ!僕は今、何をやっているんだよ!!!……絶対に。絶対にのし上がってやっかんな!!」
って思っていました。
というわけで。
「テストプレイで考えてることは?」
という質問にそのまんま答えるなら
「当時を思い出して胃が痛くなっている」
が素直な答えです。
……それでは求めている答えではないと思うので。もうちょっと。
無料部分でタイトル回収しておきましょうか。
テストプレイでは見るべきものを見るだけって言いましたけど、見てないものは見てないです。
具体的に言うと、“ゲーム終了後にプレイヤーに聞かせていただく感想”。
見てないって言うと、だいぶ大げさだけど、そこまで意識してないです。
「ゲームデザイナーに最も必要な能力とは“聴く力”だ!」
とか教科書にも書いてあるんで、それ知ってる人は「オイオイ!」って思うんですかね。
(※教科書)
何から聴くかが重要で。
プレイヤーが作り手ではない普通の人のとき感想よりリアクションの方が得る物が多いです。
そのことを示す最もわかりやすい例がタイトルのヤツ。
問題
次のリアクション。どっちが美味しいでしょうか?
A
B
……うん。
正解っていうか。実際どうか知らないけど、こんなもん自明じゃんすか。
多分ね、なんなら、Aのシャッキリポンに至ってはあんまり美味しくない可能性すらあります。
プレイヤーにそんな言葉を出す余裕があっちゃダメじゃんって話です。
もう一個。
あんまり見てないって言った、ゲーム終了後の感想。
その感想で、ゲームの完成を示すものがあります。
それがコレ。
“感想の主語がゲームではなく他プレイヤー”
例えば、なんか
「お前のあそこ手ズルいわ!あれで計算狂ったわ!!」
とか。
このゲームがどうこうって話がメインんときはまだ完成してないです。
……ってのが“テストプレイヤーを見て考えてること”ですね。
『テストプレイで考えてること』
ってのは、じゃあ、また月曜日に。