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シングル・マン (名盤023)

「シングル・マン」

「シングル・マン」は1976年に発表されたRCサクセションの三枚目のアルバムです。一度は廃盤、後に再発、「スローバラード」がクロージング・ナンバー、そのような事柄が幸いして名盤に位置付けられている作品です。A面とB面の違いは本作の特徴の一つですが、A面みたいな「冷たくした訳は」がB面に配置、B面みたいな「夜の散歩をしないかね」がA面に配置されているのは面白いです。アクセント的な役割の両曲の他に自動販売機でジュースを買って蓋を開ける音や廊下を歩く靴音が録音された曲も遊び心があって良好です。B面の「ヒッピーに捧ぐ」で始まり、「スローバラード」で終わる流れが好きです。火葬場の煙、付随して空、帰りの車窓の風景、一日を振り返る真夜中、勝手な想像の羅列ですがイメージが浮かんでくる画用紙みたいな作品です。バラード、ミディアム・テンポ、それらが印象に残り、A面とB面の違いから後の「OK」、「FEEL   SO    BAD 」を連想します。とは言え、それらも含めて他のRCサクセションのアルバムとは違い、属さない独特なムードを漂わせている本作、それもまた、幸いして名盤に位置付けられているのかもしれませんが、後のRCサクセションの立ち位置を示しているようにも感じられる異質な作品です。

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