攻めについて(基本・初歩的な考え方)

剣道では相手の、起こり頭(打とうとする動作や気持ちの起こり)、居着き(気の抜けたところ、こちらの打突を防御したところ)、尽きた所(打ち終わったところ)を「三つの許さぬところ」として重要な打突の機会としています。
「攻め」と言うのはまさにこの機会を作ることに他ならないと考えています。

「打つまでが剣道、打っている時は運動」このことが意識できているかどうかで剣道はまったく違うものになります。高段位の昇段審査等に挑戦されている大人の剣士の方々は充分承知かもしれませんが、少年指導の場合でも子供たちになるべく早くこのことを意識させることは剣道技術の向上だけではなく人間形成の視点の上でも大事なことです。
そしてその方法論は具体的なものでなくてはいけません。

つまり、打つスピードやパワーなどの運動能力は剣道においては必ずしも直接的な勝利の要因ではないということです。いつも何度も道場で繰り返し行っている面・小手・胴といった打突練習、それを試合で成功させるために打突の前段階として必要な条件、それが「攻め」です。

剣道において重要なのは
攻め > 姿勢(フォーム) > 打突のスピード・パワー
ということを理解し、指導内容・練習方法を具体化することが大事です。

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