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ニュース番組を観て思う

 こんにちは!今回は、ニュースを見て思うことを書いていきます。

 言いたいことは1つで、視聴者が喜ぶ、もしくは騒ぐように報道の本質をねじ曲げていないか?ということです。
 今日のニュースで、黒川検事長が賭け麻雀を産経新聞の記者たちと自宅で行っていた、という記事を紹介していました。前段階として、度々報道されている検察官の定年延長問題で、自民党と黒川検事長のつながりが指摘され、三代権力の二つが癒着しており、双方の都合の良いように政治、法務が行われており、不健全であるという問題が提唱されていました。
 そんな中、黒川検事長のスキャンダルが出るにあたりアナウンサーとコメンテーターさんのやり取りがありました。

 アナウンサー 「〇〇さん、このように違法な賭け麻雀をやっていて、さらには5月初旬にコロナの影響下で密な自宅でやっていたなんて、考えられませんよね!?」
 コメンテーター「いや、そこはわりかし個人の自由なんでどうでも良くて、私は産経新聞の記者と懇意な関係を持っていたことに着目されないことに疑問ですね。以前民主党の小沢さんでさえ、権力の強い人が世論を動かしてはいけないということで、議員を辞めていましたし、権力の怖さを.......」

 ここでは、アナウンサーの方が黒川検事長の至らなさを主張して欲しいかのように、コメンテーターの方に話を振っています。私もそのまま黒川検事長が良くないですね、のような話をされていたら、うんうん黒川さんは悪い人だ!と思ってしまったかもしれません。しかし彼は、自分の意見を主張して気づきを与えてくれました、すごい。話を戻すと、たしかに私も産経新聞とつながりがあると聞いて、それっていいの?と疑問を持ちました。自分のスキャンダルをもみ消す事も出来そうだし、良い報道もできそう。黒川さんが自民党と関わりがあるのならば、自民党の記事だって歪んで報道させる事もできそう。そう考えると、黒川さんと産経新聞の記者は、かなり怖い関係性ですよね。しかし、ニュースではそこを全く触れずに、黒川さんの株を下げる意見を前面に押し出して報道していました。確かに悪い事ですし、批判されて当然なんですが、もっと違う着眼点も1人のコメンテーターの意見だけでなく、報道して欲しいと私は思いました。

 今回の件だけでなく、多くのニュース番組はわかりやすい主張。言い換えると、考えなくても批判的になれる、称賛できるような報道の仕方しかしないような気がしています。アイツは悪い、アイツは良いヤツ、だけなんです。
 最近世間を賑わせている不倫問題もそうです。不倫したからアイツは悪いヤツ、人として最低です、パートナーのことを考えていない最低の人間だ。視聴者はそんな簡単な思考回路に乗って、こいつは悪い人間だからテレビに出すな、という意見がマジョリティになって、間違いを犯した人間がテレビに出られなくなる。
 
ここで私が言いたいのは、人が起こす物事ってそんなに単純明快なのか?ということです。
 例えば、ロッキード事件を起こした田中角栄は、最低な人間でしょうか?中国との関係を最も良好にしたのは彼だし、資金繰りに困った後輩議員に1000万近くの大金を返さなくて良いとあげるような凄い人なんです。今のニュース番組のあり方であれば、あんな巨額な贈収賄事件を起こして最低ですね!政治家の立場を利用して私服を肥やそうとした悪いヤツです!と報道することと同じではないでしょうか。

 じゃあどうすればいいのか?
ニュース番組の本質は、世の中で起きている出来事を、分かりやすく伝えること、解説をすることです。
視聴者に分かりやすい報道の見方、考え方を紹介することではないんです。
視聴率をとることじゃないんです。
 もっと自由に考えることのできる報道の仕方はないのでしょうか。もっと本質的な内容にして欲しい。批判が出るような炎上するような意見が出たって良いと思うんです。それがダイバーシティだし、言論の自由だし、今の時代の流れじゃないんですか?

 かなり私見が混ざってしまいましたが、私の思いのままに書いています。ここまで読んでくださった方、ありがとうございました!

 

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