『けん玉ハウス』05 | 女は別れがある度に引っ越しをする
しばらくです。もう、忘れられていたと思います。けん玉ハウスの住民です。前回の投稿から1年8ヶ月経っていました。その間、転勤でけん玉ハウスを留守にしたり、独立して帰ってきたり、あちゃんのけん玉ハウス卒業など、いろんなことがありました。更新するつもりがなくなってもいましたが、お世話になっているバーのママが「けん玉ハウスの住民はあかん子やな」と言ってくれたので気分は軽くなり、正直に生きていこうと、仕舞い込んでいた引き出しを引っ張り出し始めましたので更新します。
《過去のエントリ》
▷01 | 古民家でシェアハウスをすることにした
▷02 | シェアする、「ほんとに住んでくれるの?」
▷03 | なぜ「けん玉ハウス」というのか
▷04 | 物音が心地よい
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引っ越しは多めの私です。ちなみに引っ越しは大学で3回、社会人で4回しています。変化のときに引っ越しは付き物ということです。
この更新してない期間、私は転勤で東京に行っておりました。地元で就職してデザインやWEB、映像などを扱う制作会社で働いていたのですが、東京オフィスをつくることになったで世帯持ちでない私が派遣されたというわけです。東京で1年働き、その会社から独立してフリーランスとなり、いまは地元、けん玉ハウスへ帰ってきています。
その1年間はあちゃんが一人でけん玉ハウスを守ってくれていました。
初めは不安だったようです。私が東京に行っている間に、虫が出てきて対処に困ったという連絡とか、深夜に不審な人影が家の周りをウロウロしていたいう心配になる連絡がきたり。この後警察に見廻りをお願いしたり、自動点灯機やセキュリティを強化したりしたのですが、一人だと不安になることも沢山あったようです。
そんなあちゃんですが、去年末にけん玉ハウスを卒業することになりました。あちゃんは丸2年けん玉ハウスで暮らしてくれました。けん玉ハウスができて私は8ヶ月で東京に行き、1年ちょい東京、去年の秋に帰ってきたので、私がしっかり住んでいるのは1年半くらい。あちゃんは私より長くけん玉ハウスで暮らしくれました。まだ荷物は少し残っていますが、もう居ません。
この家は元々祖父母の家。中途半端に古い家ですが、手を入れれば愛着も湧くはず、まだ住めるこの家を使い切るという考え方でリノベーションしました。数年住んで、自分の拠点とし、仕事やプライベートで色んな出来事を経験して、その間友人が遊びに来てくれたり、県外から来たゲストの宿になったらもう使い切ったことになるのではと。リノベーションして2年、二人でだいぶ使い切ってきたなと感じます。まだお世話になりますがね。
はじめのうちはこの家に一人は寂しかったですが、今はあまり寂しさを感じません。ちゃんと自分の家になったからかもしれません。今とても居心地がいいです。
あちゃんがいない家で、あちゃんとよく観ていた「しもふりチューブ」を観ると、あちゃんは元気に暮らしているだろうかと思ったりします。
いや、んなこと不要なんですが。思い返してみるとあちゃんは我慢強い人です。けん玉ハウスにあちゃんが住み出して数日経った頃、水シャワー事件というのが起きます。給湯機の不良か未だになぜ起こったのかわからないのですが、あちゃんがシャワーを浴びようとしたらいつまで経っても水しか出てこなかったというのです。ちょうどあちゃんがお風呂から出てくる頃に私が帰宅して、何かおかしな顔をしているあちゃんに「ただいま」というと、水で乗り切ったという話をしてくれ、すごいなと爆笑しました。寒かったろうに。住み始めたばかりだし、そういう事もあるのかなと、最後まで我慢して乗り切ったようで、あちゃんの我慢強さを知りました。海外にはまだ行ったことがないようですが、東南アジアとかでも生きられる人だと思います。
わたしの居ない間の1年、けん玉ハウスをここまで居心地のよい場所にしてくれたのはあちゃんなんだから、新転地でも心地よい生活をつくっていると思います。
またきっと何か書きます。よければ覗いてください。