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シビックテックをはじめて10年が経とうとしている今日この頃

これはQiitaの「CivicTech & GovTech  Advent Calendar 2022」の1日目の記事です。

早いものでシビックテックという活動を始めて、もう10年目です。
2013年5月に日本で初めてのシビックテックコミュニティであるCode for Kanazawaを立ち上げてから、ずいぶんと月日が流れてしまいました…。
10年も経ったのに何も進んでないなぁと思う部分もあれば、いろいろ変わったなぁと思う部分もあります。

明らかに変わった良い部分は、シビックテックの可能性を感じる方が増えていること。それは行政の方も企業の方も、市民やNPOの方もです。それは、デジタルの可能性、市民主体で考える必要性、地域全体での最適化など様々な要因があるのかもしれません。

今日は、これまでを振り返りながら、僕がシビックテックでこれから大事だなぁと思うことを徒然なるままに記載したいと思います。気楽な感じで読んでください。

  1. 地域を創る、市民が主役であることを忘れない
    その地域における主役はそこに住む多様な市民です。企業のものでも、ましてや行政のものでもありません。
    「市民のためになる地域を創る」、それを市民が共創する形のシビックテックコミュニティが放棄しては意味がないと僕は思っています。
    自分たちが住む地域に責任を持って良くできるのは、そこに住む市民。
    行政や企業と共創しながら、プライドをもって市民の声をあげていくべきです。
    多様な市民の声をしっかり集め、みんなで考えていく仕組みはテクノロジーを使えば可能だと考えています(金沢でもこの仕組みを構築しようとしています)。

  2. エコシステムを創る
    地域全体でシビックテックコミュニティが存在する価値を高め、それをしっかり把握してもらうことで、エコシステムを構築することができるのではないかと考えています。
    具体的には、シビックテックコミュニティがベースとなり、その地域の課題を集め、深掘りし、その解決法を考えていく場を創っていきます。その場には多くのそして多様な市民が参加し、そこに企業や行政等が共創する形で参加します。
    市民からの生まれた課題を解決するアイデアやソフトウェアの中には良いものもあるかと思います。そこに企業が投資をしたり、買い上げたり、協業するなどすることによって、しっかり成長の路線に乗せていきます。それによって地域の課題は一定数解決に向かう可能性があります。
    この地域にシビックテックコミュニティがあるからこそ、となれば地域から(企業や財団、基金などから)の投資が受けられるようになるでしょう。なぜなら、(テクノロジーを活用する)市民が共創する仕組みを創れるのがシビックテックコミュニティだけだからです。
    各地域にこうしたエコシステムが構築できれば、持続可能な姿が視野に入るはずです。

  3. 営利と非営利の両輪を地域に創る
    テクノロジーを活用して、地域や社会の課題を解決できることはとても価値あることなので、当然ながら内容によっては十分儲かる可能性があるものがあります。そういうものはどんどん企業が実践していけば良いと思っています。
    なぜならこうした営利企業は課題を解決できるだけではなく、そこから収益をあげ、その収益で雇用をし、得られた利益を自らの判断で次なる投資に振り分けることができます。とっても自由で素晴らしいですよね。
    こうした企業がその地域に増えていくことは、とても重要です。

    かたや、課題解決のなかには、どうやっても収益をあげることは難しいものもあるでしょう。そういうものは非営利のシビックテックコミュニティが担う必要があります。ここがしっかりないと、お金が儲からないとやらない(やれない)地域になってしまいます。
    そのため、こうした非営利の層を厚くしていく必要があります。彼らを資金面で助けるのが上述のエコシステムです。営利で利益をあげた企業もこのエコシステムに参加することが大事ですね。
    そうすれば、その地域は営利と非営利の両輪でまわせる地域となり、テクノロジーによる課題解決が強力に促進されるのではないかと考えています。

他にもいろいろ考えることもありますが、もう1日の23:23なので(1日目の投稿が間に合わない:笑)、早く投稿しちゃおうと思います。

願わくば、市民自身が自ら地域の課題を解決するシビックテックコミュニティが全国の地域に拡大していくことを期待して!これからもそのために全国で活動していきます!


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