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夢 という言葉の意味
寝ている時に見る夢。将来の願望や目標としての夢。大きく2つの意味で使われる。英語で訳すとどちらもdream。
遠く離れた国の言葉なのに、夢とdreamは2つの同じ意味を持っている。当たり前に使っていた言葉にふと疑問を感じた。ルーツはどうなっているのか。
調べてみると、日本で「私の将来の夢は...」という使われた方が始まったのは明治に入ってからのようだ。英語が日本に入ってきてdreamの訳語が2つの意味をもっていたことにより、日本にも2つの使われ方が浸透したらしい。
ちょっと拍子抜けの結果であったが、気付きはあった。
古来の日本で夢という言葉は、寝ている時に見るモノというわけではなく、現実離れしていて決して叶うことがないというニュアンスで使われていたようだ。はかないとか、叶うことのないとか、どちらかというと悲しさを表現する使われ方だ。
ところが英語のdreamが浸透してくると、それまでの日本での使われ方だけでなく、
dreams come true
I have a dream
アメリカンドリーム
のように前向きな使われ方もされ始めた。
そう、夢は叶うモノなのだと。ディズニー映画は特に象徴的。
つまり夢という言葉に2つの意味があるというよりは、前向き後ろ向き2つの捉え方があると言った方が正しいのかもしれない。
現実でないモノ、という意味1つだけ。
日本人は遺伝子レベルで悲観的な民族であり、ラテン系の人は逆に楽観的であるという研究もあるようだ。
まさにその通りだと思った。
日本人は150年ほど前まで、夢は叶わないと思っていたのだ。今もきっと多く日本人は潜在的に夢は叶わないと思っているからこそ、夢を語る人を崇拝し尊敬し感情を委ねるのかもしれない。
結局モノゴトは考えようだ。
ピンチをチャンスと感じる人がいる。坂道だからこそ走り続ける人がいる。雨を悲しむ人がいれば喜ぶ人もいる。
モノゴトは捉え方次第。