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物理問題2
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図のような装置を真空中に設置した。断面積 $${S [m^2]}$$ の円筒シリンダー内に、$${n [\text{mol}]}$$ の単原子分子理想気体をピストン A で封じている。A とシリンダー底面 B は、平行に配置された金属板であり、その他の部分は絶縁体でできている。A は、B から $${d [m]}$$ を超えない範囲で、B と平行を保ちながらなめらかに移動することができる。
$${d}$$ はシリンダー直径と比較して十分小さく、A の質量は無視できるものとする。また、気体は外部と熱のやり取りをしないものとする。
いま、A を B から $${\frac{3}{5}d}$$ の位置で固定し、A に $${Q [C]}$$、B に $${-Q}$$ の電荷を与えた。A の固定を取り除いても、A は静止したままであり、このときの気体の温度は $${T_1 [K]}$$ であった。これを状態 1 とする。
気体定数を $${R [\text{J}/(\text{mol} \cdot \text{K})]}$$、気体の定積モル比熱は $${\frac{3}{2}R}$$、気体の誘電率を気体の状態によらず真空の誘電率 $${\varepsilon_0 [\text{F}/\text{m}]}$$ であるとして、以下の空欄 ①~⑨を $${n}$$、$${d}$$、$${S}$$、$${R}$$、$${\varepsilon_0}$$ のうちから適当なものを用いた式、または数値で埋めよ。空欄⑩は { }から適当な選択肢を記号で選べ。
状態 1 での気体の圧力は $${\boxed{ ① }}$$ × $${T_1 [\text{Pa}]}$$ であるから、A が気体から受ける力は、図で左向きを正として $${\boxed{ ② }}$$ × $${\boxed{ ① }}$$ × $${T_1 [\text{N}]}$$ である。一方、AB 間には一様な電場が生じており、その強さは $${\boxed{ ③ }}$$ × $${Q [\text{V/m}]}$$ である。A が受ける静電気力は、図で左向きを正として $${\boxed{ ④ }}$$ × $${\boxed{ ③ }}$$ × $${Q^2 [\text{N}]}$$ と表すことができる。これらから $${T_1 = \boxed{ ⑤ }}$$ × $${Q^2}$$ の関係が成り立つ。気体の内部エネルギーは $${\boxed{ ⑥ }}$$ × $${Q^2 [\text{J}]}$$、AB 間に蓄えられる静電エネルギーは $${\boxed{ ⑦ }}$$ × $${Q^2 [\text{J}]}$$ である。
次に、A を B からの距離が $${d}$$ に達するまでゆっくりと移動させた後、A を固定した。これを状態 2 とする。このときの気体の温度は $${\boxed{ ⑧ }}$$ × $${T_1 [\text{K}]}$$ である。
$${\boxed{ ⑧ }}$$ を $${\frac{32}{45}}$$ と近似すると、状態 1 から状態 2 への過程で、外部からこの装置にした仕事は $${\boxed{ ⑨ }}$$ × $${Q^2 [\text{J}]}$$ と表すことができる。状態 2 で、A の固定を取り除いた場合、A は $${\boxed{ ⑩ }}$$ {ア. 静止したままである、イ. B の方向へ動き出す}。
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