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熊谷守一さんの『へたも絵のうち』だったと思うのですが、
下記のようなくだりがありまして、
「漁港や漁場らしいものがあると、調査のために陸に上がります。へんぴなところには、アイヌ人がよくおりました。私はあごひげをはやしていてアイヌによく似ていたせいか、彼らにはひどくもてました。私の方も、アイヌはひじょうに好きでした。
 彼らは漁師といっても、その日一日分の自分たちと犬の食べる量がとれると、それでやめてしまいます。とった魚は砂浜に投げ出しておいて、あとはひざ小僧をかかえて一列に並んで海の方をぼんやり眺めています。なにをするでもなく、みんながみんな、ただぼんやりして海の方をながめている。魚は波打ちぎわに無造作に置いたままで波にさらわれはしないかと、こちらが心配になるくらいです。」
 こうやって味わいながら引用をタイプしているだけでなんだか一枚の絵を完成させたような気分になってしまいまして、
やっぱり私には絵心がないんだな~と、
まあそんだけの this morning.

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