何処から動く?
何の気なしに腕を上げる動作をする時に何処から動き出してるかを意識する事はないと思います。
単純に腕を上げるだけの動作と何かを取ろうと思って腕を上げるのでは動き出しも違うだろうなと。
何かを取ろうとして腕を上げるようなケースだとまずは顔が目標物の方を向いて、そこに向かって腕を上げて伸ばしていくかと思います。
それが結構高い所だったりすると見上げるような形になってから腕を上げて伸ばしていきます。
この時下を向いたまま腕を上げようとしてもめちゃくちゃやり辛いし、力も入りません。
現代の生活環境では上を向く動作はかなり減ってるので腕を上げる動作も質が落ちてるだろうと想像できます。
単純に腕を上に上げるだけの動作も目標物は無いわけですが、顔を少し上向きに上げるだけで変わったりします。
肩が上がり辛い人を観察してると、腕をあげると顔が下向いてるケースがよくあります。
日常生活で下向いたまま腕を使う頻度が多いのでこうなってくるのかなあと。
これに付随して顔を上げる、上を向くには身体の全面側を伸ばす動きが必要になってきますが、これを手助けしてくれるのが〝地面を押す〟という動作です。立ってる時はちょっと分かりづらいかもしれませんが、椅子に座った状態で出来れば裸足で地面をグーッと押してみてください。それだけで身体が起き上がるような感じを得られるかと思います。
なので立ってる状態でも地面を押していくと身体の前面が伸び上がって上を見やすくなるので腕も上がりやすくなります。
凍結肩とかで関節の動きが極度に悪い人だと中々こうはいきませんが、腕肩周りの動きが少し悪いなぁと思える程度であればかなり変化はわかりやすいのではと思います。
あともう一か所腕を上げる時の動き出しに必要なポイントがあるのですがそれはまた別の機会に書きます。
日常生活の中で自分の動作を省みる事はあんまり無いと思いますが、ちょっと意識を向けてみると何処から動こうとしているのか、何で動きが悪いのかのヒントが見えてくるかもしれませんね。