【マーケット考察】2023.5.11


米国株式相場はまちまち。優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比30.48ドル安の3万3531.33ドルで終了。ハイテク株中心のナスダック総合指数は126.86ポイント高の1万2306.44で引けた。ニューヨーク証券取引所の出来高は前日比2860万株増の9億1076万株。
 
注目のマクロ経済指標である4月の #米消費者物価指数#CPI )は前年同月比4.9%の上昇で、10カ月連続で伸びが鈍化。2021年4月以来の低水準となり、市場予想の5.0%も下回りました。全体的に前回とほぼ変化はなく、高インフレの状態が続いているものの、予想範囲内だったことで安心感が広がりました。

FRBが特に注目しているとされる住居費を除いたサービス価格、いわゆる #スーパーコア が前回の前月比0.4%から0.1%に低下したことも、インフレ低下への期待に拍車を掛けました。

先週の #米連邦公開市場委員会 ( #FOMC )を受けて、市場では利上げ停止と年内利下げ期待感が高まっていますが、昨日のCPIはその期待を正当化する内容と受け止められています。

しかし、市場の反応はかなり限定的でした。コメント的にもインフレ沈静化を囃すものは皆無で、慎重なものが大半です。その見方は正しいと思われますし、市場の限定的なリアクションも合理的です。やはり市場の先走り感が徐々に重荷となりつつあるのではないかと思われます。

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