米国株式市場は大幅反発-マーケット考察-2020.5.27

米国株式市場は大幅反発。

米国株式市場の主な上昇要因は
(1) 経済活動再開への期待感
(2) 各国政府の緊急事態宣言解除とそれに伴う追加経済対策検討
(3) ワクチン開発の活発化は今や開発競争の激化。日替わりの様に異なる会社からの開発情報が出ている中、昨日はノババックス社が臨床実験の開始の報道が出る。世界では10件の臨床試験段階と114件に及ぶ臨床実験前の段階のものが凌ぎを削っている.
(4) 新型コロナウイルスの感染者が最も多いニューヨーク州のクオモ知事の取引開始ベルの合図で、停止されていたニューヨーク証券取引所のトレーディングフロアでの取引も再開
でした。

然し乍ら、現在進行中である中国全国人民代表大会の中心議題とも言える「香港への国家安全法導入」に関して、万が一法律が成立した場合、米中関係の更なる緊張感は増すという爆弾も抱えています。大統領選を睨んでトランプ大統領が強行姿勢を取るのは常套策でありますが、対する中国も結構頑なな雰囲気を醸し出してます。

とは言え、市場のセンチメントは上述しました経済活動の再開やワクチン開発やその関係の企業買収への期待感により楽観主義に軍配が上がり、ややお祭りムード化しているようでした。週末に発表されました米国内で経済活動再開後に24州で感染者数が増大したという感染第二波を懸念するニュースが相場でスルーされたのは今の市場のセンチメントを表現しているかのようでした。

昨日の米国株式市場はこれまでの下げ相場で売られていた銘柄の買い戻しと、これまで買われてきたナスダックのハイテク株の利確売りが交錯していたのが特徴的でした。市場自体はセクターローテーションが短期的には加速した動きをしてます。それはあたかも全員参加でV字回復経済を予測しているが如くです。

日中、米ダウ平均は節目となる25,000ドルを超え、引け間際では売りに押され終値は25,000ドルは維持できませんでしたが、強い抵抗線では無さそうです。

通常ならここまで来ますと、相場は大分、経済活動再開やワクチン開発のニュースを織り込んできてますし、判断が難しいレベルに達しているようにも見受けられます。しかし、市場は引き続き構造的な問題点を内包しつつも走り続けており、不透明感満載なため様子見とならず、飛びついて市場に参加する投資家も増えてくるようにも見受けられます。

立沢賢一

〜投資家サロンについて〜
投資の世界では勝てない投資はしてはいけません。 勝つ為に徹底的に戦略を立てなければいけません。
私は住友銀行/メリルリンチ/バンク・オブ・アメリカ/HSBCと長きに渡って金融スペシャリストとして活動してきたノウハウを存分に活かして投資はしていますが、その時のコネクションなどは一切利用していません。
つまり “全ての方が真似できる可能性がある” と言う事です。
知識やノウハウ、投資スキームまで私が長年かけて編み出した無形資産を後継者を継承したいという思いから惜しみもなくご教示致します。

いいなと思ったら応援しよう!