英国でファーフェイの5Gネットワーク参入について
5Gの導入が進むことはIT技術を使ってサイバー空間を掌握しようという野望を持つ中国共産党にとって好都合だ。
米国シンクタンク民主主義防衛財団が2018年に発表した報告書には、中国のサイバースパイ活動によるアメリカ企業の損害は年間3000億ドルに上り、アメリカにとって最大の脅威と記載されている。
アメリカのセキュリティ企業FireEyeは中国政府が密かに支援する複数のハッカー集団が世界の医療業界のデータを標的にした攻撃を行っているという報告書を出した。
中国は今まさにサイバー攻撃を各国に仕掛けている。そんな中国共産党が今、最も力を入れているのが5Gの導入。
5Gになることで最も恩恵を受けるのはまさに中国である。
何故なら、
①現在の4Gでも世界の移動通信基地の約40%を中国のZTE,ファーウェイの2社で占めており、更にアメリカの約15倍に当たる35万の5G基地局をすでに設置し、今や米国の約2倍の数のスーパーコンピューターを保有しているからだ。このことによって、世界の約半分の情報のやりとりが、中国共産党の息のかかった企業を通して行われることになる。
②中国共産党は急速に軍のサイバー人材を増やし続けており、中国のサイバー部隊は約13万人で、アメリカの約22倍のサイバー部隊を抱えている。
中国は大量のデータがやり取りされる基地局を抑え、データを盗むための人材を育成しているため、このまま5Gの時代に突入すると今までとは比較できないくらいのスピードで、情報を盗むことも、自動運転車を暴走させることも、発電所に大量の電流を流して
都市機能を停止させることも可能となる。
これらを防ぐために、トランプ大統領は中国製品を規制して米中貿易戦争を2018年から始めた。そして、いかなる取引も米国政府機関とはできなくなるという内容の国防権限法も施行し、本格的に中国を叩き始めた。
その最中、英国がファーウェイの5G参入承認というのはかなり強いパンチをアメリカに与えた形になる。5Gで中国に遅れをとっている米国であるが故、トランプ大統領の心中は穏やかではない。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?