米国株式市場は小幅上昇-マーケット考察-2020.6.2

米国株式市場は小幅上昇。

材料が特に無い中、引き続き市場は経済再開への期待感で寄り付きで中国企業が大豆・豚肉の購入を一時停止したという報道が流れ、売られた分をカバーした感じでした。

先週末にネガティブなニュースが以下のようにいくつか報道されました。
(1) トランプ大統領が香港への国家安全法制導入を決定した中国への対抗措置を発表。香港を優遇してきた特別措置の廃止手続きを始めると表明。国家安全法制定に関与した中国は香港の当局者を科すという内容。これに伴う米中関係の悪化。

(2) 米国がWHOの脱退宣言。

(3) 世界各地で経済活動が再開されるの中での感染第二波懸念。

しかし、昨日発表されました経済指標は、5月のISM製造業景況指数で、前月の41.5から4ヶ月ぶりの43.1に上昇し、雇用指数も新規受注指数も共に小幅上昇し、経済がどん底から這い上がりつつある印象を市場に与えました

蛇足ですが、香港問題に関して、先週米国が香港を見放したかのような姿勢を見せたのにも拘わらず、香港株は昨日大幅上昇したのが不可解でした。世界的に香港自由化の波に冷めた視線を向けているのかもと思わされてしまいます。そもそも1997年に英国が香港を返還したことでこのゲームは中国の勝ちだったのですから。そういう意味では米中関係と香港問題は分けて考える必要があるのかも知れません。

立沢賢一

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私は住友銀行/メリルリンチ/バンク・オブ・アメリカ/HSBCと長きに渡って金融スペシャリストとして活躍しました。
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