【マーケット考察】2023.1.25

米国株式相場はまちまち。優良株で構成するダウ工業株30種平均はダウ平均は一時300ドル超下落する場面が見られたものの、前日終値比104.40ドル高の3万3733.96ドルで終了。ハイテク株中心のナスダック総合指数は30.14ポイント安の1万1334.27で引けました。ニューヨーク証券取引所の出来高は前日比2億2394万株減の6億3418万株。

朝方は、NY証券取引所のトラブルにより、一部銘柄に値がつかず、安いオープニングになりました。

また、米国企業決算発表の中で、米工業・事務用品大手スリーエム(3M)の2022年10-12月期決算は1株当たり利益が市場予想を下回る内容。景気悪化に備えて、3Mは世界で製造関連の従業員約2500人を削減する発表しました。今後公表される他の米主要企業の業績に対する懸念が広がる中、取引序盤は売りが先行しました。

米国企業決算については、S&P500企業のうち68社が発表を終えており、そのうちの69%が予想を上回る利益を計上。前年同期の82%からは大きく低下しています。

経済指標に関して、米1月 #製造業PMI 速報値は46.8と、12月46.2から低下予想に反し上昇。1月 サービス業PMI 速報値は46.6と、12月44.7から予想以上に上昇し、昨年10月来で最高となった。1月総合PMI速報値は46.6と、12月45.0から予想以上に上昇し、10月来で最高となりました。予想以上とは言え、冷静に見れば依然として50以下であるのが現実です。

その後に発表された米1月 #リッチモンド連銀製造業指数 は-11と、12月1から予想以上に悪化し、20年5月来で最低。一方で、事前に発表された米1月フィラデルフィア非製造業指数 は-6.5と、6カ月連続のマイナスも12月-12.8からは改善。

予想を上回った製造業・サービス業PMIを受けて、米国債相場は反落。10年債利回りは上昇に転じ、3.55%まで上昇しました。

外国為替市場では、ドル買いが加速。ドル円は、いかにもリバウンドしそうなプライスアクションでしたし、強めのPMIに反応してドル・円は130円40銭から131円12円まで急伸しましたが、その上昇は一時的。意外に頭が重かったです。
 
市場は来週のFOMCでの金利引き上げ幅を0.25%へ縮小を確実視しすでに織り込んでいます。インフレファイターであるFRBが金利引き上げ幅を縮小するのは高インフレが緩和基調にあることを示唆しています。

従いまして、市場の焦点はインフレよりも景気後退への懸念にシフトしてきているように見受けられます。緩やかな景気後退を予測するのが大勢になりつつありますが、一部では市場が楽観的になり過ぎていて、米国株式は最大25%下落する可能性があるとの指摘も出ています。

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