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製品開発と競争戦略

製品開発と競争戦略を2バイ2の図で考える。

(図1)

市場に競争相手がいるか、製品は独自のものかでわける。(図1)
1は誰にも負けない製品を作り市場を独占する方法だ。AppleやAmazonなど2010年代から時価総額が成長した巨大IT企業がある。任天堂やソニーも圧倒的優位な製品で市場を席巻した。2は競争相手がいるが製品が独自である場合。これが一般的に競争して勝ち抜かないと残れないところ。最初は1であっても2になっていくのが市場論理。ソニーが席巻した音楽プレーヤーだったがほかの企業も作りより高性能だったらそっちを買うだろう。3は市場競争相手がいないが製品がよくある普遍的なもの。これで生き残るのはレアケースと思われるが、近いところでは100均ダイソーなどはどうか。安価で作れるので製品が一般的であるが競争相手は少ない。これは圧倒的な量で勝負している。1製品当たりの利益は少ないが、多くの購買によって成り立つ戦略である。4は市場に競争相手はいるが製品が一般的である場合。これは普通によくあるので残るのは厳しい。

(図2)


次に、製品開発で製品に特化して考えた場合の2バイ2をみたい。(図2)
製品は独自のものか、それとも一般的か、顧客に合わせてその製品をカスタマイズするかでわける。1は製品が独自で顧客に合わせてカスタマイズする。自転車のシマノは独自のクロスバイクを製品化、顧客に合わせてパーツをカスタマイズできる。2は製品こそ一般的だが顧客に合わせてカスタマイズする。BtoB向けセンサー開発販売のキーエンスはそれぞれの製品単体をそろえているが、顧客によって組み合わせることで顧客に応じたカスタマイズ製品ができる。そのため高額でも買ってもらえる。工場をもたないファブレス企業である。TSMCとは対照的である。3は製品が独自のもので顧客はその製品を使うという場合。コンデンサの村田製作所は、独自技術の軽量高品質製品を電子部品に取り入れてもらう。4は製品が独自ではなく顧客がその製品を使う場合。これが一般的であり残るには厳しい。