夏よ、グッバイ!
僕が勤める会社は夏季休暇が長い。毎年、10日間ほどは休める。今年も8/11〜8/21まで11連休だった。
その11連休ももうすぐ終わる。この連休が明ければすぐ9月だ。夏に大した未練もない。片手をふって別れを告げよう。夏よ、グッバイ!また来年!
こうすると秋をすんなり迎えられる。たまに残暑なんかで夏が戻ってくる。あいつは結構未練がましい。暑い暑い。
僕は、季節で夏がいちばん好きだ。理由は日が長いから。でも暑いのは嫌いだ。理由は暑いから。トートロジー?
やっぱり暑いのは嫌いなので夏は好きじゃない。好きな季節なんか聞かないでほしい。別に誰からも聞かれてないが聞かないでほしい。
そんなことより、重要なのは夏季休暇が明けてしまうこと。あぁ、明けないでほしい。ずっとこの夢の中にいたい。でも夜が明ければ目覚めるように、休みが明ければ人はせっせと働くものだ。
ところで麻生太郎が国会で次のようなことを言っていた。
国会でこんなことを発言してること自体が驚きだが、内容もなかなか名言だ。
政治家が「希望」という言葉を使うあたりに、僕なんかは胸を揺さぶられる。
僕はといえば、仕事の日は大抵、
朝、目覚めるとともに絶望し
昼は懸命に働き
夜は酩酊のなか眠る
まぁ、こんな感じである。
朝と夜は本当にどうしようもない。
麻生太郎から見れば、僕には人間が生きていく上で大事なことの3分の2が欠如している。とほほ、、、、、、
ただ、昼は懸命に働いている。社畜精神を大いに発揮して、毎日ヘトヘトになりながら働いている。ただポジティブな意味で懸命に働いているというよりは、業務に忙殺された結果、「懸命」になっていると言ったほうが正しい。
とにかく、休みが明ければいつもの日常が戻る。朝は希望を持って目覚めたいし、夜は感謝とともに眠りたい。こんなこと意識しても出来そうにないが。
普段から、日曜の朝でさえ絶望で目覚める。今日が終われば明日から仕事だ、と絶望するのだ。何なら最近は土曜の夜から絶望する日もある。感謝せず絶望して、やはり酩酊のなか静かに眠る。
要はこの絶望もサザエさん症候群なのだが、今回は11連休だ。11連休のサザエさん症候群は凄まじい。
サザエさん症候群が嫌すぎて、連休の途中で会社のパソコンに接続し、メールを少し確認したほどだ。案の定仕事のやる気は皆無だったので数分メールを確認して、メールの多さにこれまた絶望して、パソコンを閉じた。
週が明ければまた会社が始まる。仕事に追われて自分を見失う瞬間もある。
でも、給料をいただいている限りは働かなくては。というか労働の対価として賃金を貰っているのだから、やはり働かなければ。
働いて、給料をもらって、そのおかげで家にも住めてご飯も食べれて、ある程度の生活を送れる。
日本に生まれて、日本で育って、ほぼ何不自由なく生きてきた。
毎日ご飯が食べれて、水も飲めて、シャワーも浴びれて、映画も観れて、音楽も聴けて、本も読めて、ちゃんと寝れて(たまに寝れない)、そして、働けて。
働けるって実はけっこう幸せなことだと思う。「幸せ」がピンとこないなら「恵まれている」でもいい。仕事ができるってそれだけで恵まれている。
だから、仕事したくない〜って悩みは結構贅沢な悩みなのだ。
とはいえ、過労で死ぬ人だっている。働き過ぎて自ら命を絶つ人もいる。
それは、労働環境が悪い。絶対に見過ごせないし、どんなことがあっても改善すべきだ。
幸い、僕の勤める会社は、そこまで劣悪な労働環境ではない。仕事を理由に死にたいと思ったこともない。
だから、僕はやっぱり恵まれている。この恵まれた環境に幸せを感じて、感謝できればいいと思う。本当にそう思う。
それができれば、自分の人生に少しは期待できるかもしれない。希望を持てるかもしれない。そうすると、昼は懸命に働いて、夜は自分を取り巻くあらゆる環境に感謝をして、朝目覚めれば、今日という日に希望を持てるかもしれない…………
……んー、でもやっぱり僕には難しそうだ。
麻生太郎の言葉はとても素敵だと思うが、僕には僕なりの「大事なこと」を見つけていきたい。
話は変わるが、先日友人と飲んでいた時のことだ。
彼女と同棲している友人に、「人と共同生活なんてすごいなぁ」と僕は言った。その上で「同棲のメリットってなに?」と聞いた。
僕の周りでは、結婚してる人もたくさんいるし、カップルで同棲している人もたくさんいる。だからこんな質問は彼に聞かなくてもよかったし、とくにほしい回答もなかった。が、なぜか聞いてしまった。
彼はこう答えた。
「とにかく幸せだよ。」
うん。漠然とだが想定していた答えだ。だが、改めて言葉で聞くと強烈だった。友人のこんなひと言に胸を打たれた。
僕は1人が好きだ。1人の空間が好きだ。1人の時間が好きだ。
でも、たまにどうしようもない寂しさに包まれることがある。そんな時は酒を飲んで紛らわす。なんて弱いんだろう。
河島英五の「酒と泪と男と女」のままを演じているのだ。はぁやりきれん。まったく面倒臭い人間だと自分で思う。本当に世話ない。
友人のひと言は、そんな僕の今の生活像とちょうど対照を成していた。
グダグダネチネチ考えるのが得意だから、友人のひと言に感慨深くなり、羨望の念を抱いた。
今年の夏は色々なことがあった。
自分のことを知るいい機会も得た。
苦楽の経験もたくさんした。
友人も増えた。
人間関係に拡がりを得た。
趣味が増えた。
酒が増えた。
運動量が増えた。
大切な人たちは変わらず大切な人たちだった。
また大切な人が増えた。
僕も誰かの大切な人になれた。
今年の夏は本当に暑かった。
冒頭にも書いたが、夏に未練はない。
夏はまた必ずやってくる。
夏季休暇だって必ずまたやってくる!
夏の出来事の数々を描写したいと思う。
しかし、今の僕にはここまでが限界のようだ。
書けることがあれば少しずつでも書いていきたい。
まずは仕事が始まったら、懸命に働こうと思う。無理はし過ぎず。
あと、先のことはよくわからないから、とにかく今を全力で楽しみたい。その努力をしたい。
普段、こんな風な文章は書かない。なんだか幼稚だし、クサいし、特に面白くもない。
もっと格好つけたいし、面白いことを書きたい。
でも、少し胸襟をひらけばこんな体たらくなことしか書けなかった。要するに僕はこんな人間だ。
夏よ、グッバイ!
またどこかで会える日まで。
ではまた。