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資本と民主の境界

「お金に換算できない価値を大事にする」
これは僕が現在、所属しいてるHenkaku Discord Communityの大事にしていることである。
現在、資本主義によって生まれた恩恵と問題を抱えつつ、ようやく両者とも新しいフェーズに突入しつつある時代だと感じている。
Benefitのところでいうと、生成AIやロボット・などの開発により人間が行う行動が少しずつ代替され始め、人々の生活が便利になりつつある。Issueのところは、環境問題・格差・人権問題など様々な事象が挙げられる。世界中のどこでもインターネットが繋がり、便利な世の中になったとは言え、ある人はずっとデスクワークで猫背とブルーライトの問題を抱え、ある人は貧困層に生まれ、毎日が生きるに必死な人もいる。

資本主義が悪いということを言っているわけではない。この世界によって便利なツールや道具が生まれ、人々が豊かな生活レベルになったことは間違いない。牛も昔は贅沢だと言われていたが今では少しお金を出せば、購入できるところまでになっている。しかし、ベルリンの壁崩壊や中国の社会主義政策の失敗くらいから資本主義一強の傾向になりつつある。それゆえに世界は軍国主義に進み始めている国もあり、戦争が再発し始めていると同時にトランプ元大統領のような自国主義の風潮もみられている。

そんな時代に新たな風が吹いたと思っている。それはブロックチェーン技術をベースとしたコミュニティいわゆるDAO(だお)である。
DAOの正確な定義はなく、今でもどれがDAOかDAOではないかの議論は多いが、アメリカのワイオミング州のDAO法から考えると、最低1つのスマートコントラクトを使用している、その技術を更新・管理できる状態である、法人格を持ち有限責任を負える、などなどたくさんあるのでここまでにしとく。

簡単な例として、大学のサークルやボランティア団体を思い浮かべてほしい。大学のサークルは誰かしらのリーダーが存在するが、1人1人が自律的に行動できる環境であり、リーダーだからと言って意思決定できる権限があるかと言われるとそうでもない。加えて、お金のために行動せずに楽しいを目的に行動している。また、ボランティア団体であるとリーダーは自ら立候補した人が多い印象であり、その人や団体に共感した人が参加して一緒に活動する。このような団体がまさにDAOっぽいということになる。

これらの技術は民主主義をアップグレードする可能性も秘めている。現在、1人1票のシステムが多く使われているが、DAOになると、クアドラディッグ・ボウティング(QV)や重みつき投票が可能になり、透明性を担保した状態で投票を行うことができる。
詳しい内容はこちらから確認してみるといい、かなり難しいが、、、

このブロックチェーンやスマートコントラクトなどの技術により、新たな価値や文化を見出せるようになってきたと個人的に思っており、その中でweb3型のコミュニティであるDAO(だお)は、極端な資本主義から離れた価値いわゆる社会性のところを提供してくれるのではないかと期待している。また今まで1人1票しかなかった民主主義を新しく改変できる可能性も秘めている。


DAOにハマった罠

DAOという言葉を初めて聞いたのは、これも伊藤穰一さんの本を読んだのがきっかけである。留学前の英語の試験勉強を終え、卒業研究までに一息つける状態であったため、本を買ってみて、読んだところ、共感して速攻Metamaskをダウンロードしたことを今でも鮮明に覚えている。しかし、その時点では暗号資産を買う方法がわからず、誰も相談できないまま、一度幕を閉じた。

それから約1年が経ち、留学も半分終えた時に再度DAOの活動を思い出し、ちょうどNishikigoi NFTの第三弾セールが始まるタイミングで本格的に参入した。最初は理解するのに一杯一杯だったが学んでみると楽しく同じ仲間がいるが、顔が見えない状態で話しており、誰かはわからない。そんな状況で同じトピックを通じて話せる仲間がいることに喜びを覚えた。

あとあと考えてみると、それはマイノリティを受け入れてくれるようなコミュニティであり、匿名性を重視し、どんなバックグラウンドであっても楽しく話せる環境がそこにあった。また意思決定に関してはコミュニティによって異なり違った民主主義を体験できる。まとめるとwell-beingに近いマインドであり、こんな場所で生きていけるだけの資金があれば素晴らしい世界だと思ってしまった。言い換えると新しい文化を醸成しようとしていることに非常に興味を持ってしまったのだ。いわゆる資本主義と民主主義をアップグレードできる機会があると思っているからだ。

そこから自分でDAOのプロジェクトに関われる機会があり、いかにDAOを立ち上げること、運営することが難しいかを学びつつ、日々楽しく自分の時間と余裕がある際に協力している。

社会問題をweb3技術で解決できる?

これらの技術はすでに多くの場所で応用されていることは言うまでもない。
業界同士の境界線をぼかすような存在になりつつある。それはお金にもなるし、お金以外の価値も創出することも可能である。要するに何かとweb3を溶かす、境界を薄くするようなイメージを持っていただけたらと思ってる。全ての問題に対して本質を解決しているかと言われると違うが、一つのトリガーになることは間違いないことだと思っている。

まずは金融である。一番はじめにブロックチェーンの技術が生まれたのは分散型金融いわゆるBitcoinの思想がはじめである。そこからEthereumが生まれ、分散型アプリケーション(Dapps)が生まれ、NFT(非代替性トークン:デジタルアートによく使われる)が誕生した。また、民間銀行などの今までの既存の中央集権型の金融から脱却した分散型金融組織(DeFi:ディーファイ Decentralized Finance)が生まれた。
ここからビットコインなどの資産を瞬時に365日いつでも交換できるようになった。また、銀行のアカウントが持てない貧困層の方々に対しても、このweb3ではスマホさえあれば、誰でも口座みたいなものが作れて、取引できるため、当時はアフリカなどで広がるケースもあった。

また、NFTの登場により、デジタル上にあったデータや写真・アートなどの所有権を明確に表示できるようになり、知的財産が保護される仕組みになった。面白いことに最高で売り上げたNFTは約61億円くらいと言われており、そこまで価値を見出すことができる世界になりつつある。

最後に教育のところでニューロダイバーシティという考えが最近普及してきている。これは「脳の多様化」ということで健常者と障害者という区別をやめて、ニューロティピィカルとニューロダイバースと定義し、どちらも違う存在であり、どちらも普通ではない。それにより、1人1人にあった教育を考えて、既存の教育から新しい形へと進めているところである。このニューロダイバーシティがweb3とどのように融合するかというと、DAO(だお)は多様性を重要視しているケースが多く、世界中の人が交流し、自由に行動できる仕組みであるため、これからAIが発達していく世界で重要になっている内発的動機を尊重している。この考え方はニューロダイバーシティと似ているところがあると思われている。

このように応用範囲は広く、将来的には必ず社会的なインパクトをもたらす可能性が高いことが言える。東南アジア配車アプリGrabではビットコインで決済が可能になりつつあるため、もうすでにそこにきている現実である。


3つの軸から物事を考える

タイトルにもあるとおり、多くの人は既存の資本主義と民主主義に疑問を持ち始めている人が多いのではないかと思っている。それは生成AIの技術革新や貧困・人権・環境問題などの社会問題に対して対応できていないと思われる。

その中で、希望が持てなりつつある世界でかつ生成AIにより幅広い知識が不要になることを意味している世界。しかしお金を稼いでいかないと生きていけない社会。
そのような社会を生きていくにはどうしたらいいのか。自分が出した答えは
「3つの軸から物事を考える」
要するに3つの自分を持つと精神衛生上良いと思っている。かなり前に落合さんがアーティスト・起業家・大学教授という3つの肩書きを持つと楽しいと言っていたのを思い出す。自分もようやく3つの軸が見つかってきた。

・研究(環境×ハード製品の作製)
・国際交流(マレーシア留学・海外旅行)
・web3(地方創生DAO・環境×web3)

このように3つの軸を持っていると、自分の独自価値が生まれ、これからの世界でお金を稼ぎつつ楽しく生きれる可能性があると思われる。もちろん活動から3つを探すことは困難なので自分の強みを3つ挙げるでも良し。
要するにこれから既存の資本主義と民主主義の境界を溶かすような技術革新や社会問題が生まれてくるであろう中で、楽しくそして世に貢献できるようにするためにこのマインドを持ち続けたいとそう思っている。



※ 参考資料


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