初めてスプラトゥーン3をプレイしたおじさんがXP2000に到達した方法
久しぶりの投稿です。難しいことを書くつもりのnoteでしたが、すぐ書けそうなのは趣味のことばかり・・・
ということで今回は老若男女に人気のゲーム、スプラトゥーン3で、30歳オーバーの私がXマッチでXP2000到達のためにやったことについて書いていきます。
はじめに
私はスプラトゥーン3がスプラトゥーンシリーズ初プレイです。XP2000という数字はシリーズ経験者やスプラトゥーンが上手い方にとっては低い数字かもしれません。XP2000に到達するのは、これまでプレイした対人ゲームで最上位ランクに到達した時に比べて、はるかに難易度が高かったためあえて記事にしています。
※この記事ではウデマエという言葉の代わりにレートという言葉を使用します。(理由については後述。)
XPを上げるために役立ったこと
自分がしたのはエイム練習でも動画視聴でもなく、ひたすらの実践です。そしてXPをあげるために一番役立ったことがメタゲームの理解です。一見スプラトゥーンに関係なさそうなことを重要視したのは、1vs1の対人戦の影響でしょう。エイム力と反射神経では若者には敵いません。
不慣れなチーム戦を経験し理解すること、これが一番大変で一番重要なことでした。
1.ブキの理解
強ブキとしてよく名前があがるジムワイパー、ボトルガイザー、バケットスロッシャー。これらは練度が必要なため、レートが低いうちは数が少なく、評価も高くないです。たまたま練度が高いプレイヤーが相手にいた時はアンラッキーだと割り切ることができます。逆にレートが高くなったら対面を避ける判断が遅れるとデスに直結します。
一方でロングブラスター、52ガロンなどは練度が低くても圧倒的火力があります。レートが低い時も評価が高いです。
XPが高いプレイヤーに評価されていないブキもレート帯によって採用率が高いです。
例えばプロモデラー、ボールドマーカー、もみじシューター、オーバーフロッシャー等はレートが低いうちは評価が高く頻繁に採用されていました。特にXマッチの場合はミラーマッチで有利を取るため自分のレート帯で評価されているブキの存在を頭に入れておく必要があります。
採用率の高いリッター対策のために採用率の低い鉛筆を採用してエナジースタンドを回転させる等、編成の段階で味方の動きやすさが変わります。
また、このゲームで最も難易度の高い打開局面において、スペシャルの性能は重要です。スペシャルの性能によってはメインで対応しなければいけない場面が多く、メイン性能や射程でスペシャルの性能を補完できなければ味方への負担が大きくなります。
私が採用することの多かったエナジースタンドブキは味方のブキやレート帯によってはなかなかチームに貢献できず、別のブキを採用した方が勝率が上がることもありました。
ブキは自分のレート帯における環境に合わせて選択し、ルールによって使い分けました。しかし、まずは一つのブキだけを長く使い練度を上げることが大切だと思います。
XPを上げたいと思った時にたまたまそれまで使い込んでいたブキの練度が他のブキ使用時に役立つ場面は多かったです。
2.立ち回りを変える
同じブキでもレート帯によって相手や味方の動きは異なります。試合が進むにつれて相手や味方のプレイスタイルに合わせた立ち回りを意識することでノックアウト負けが少なくなりました。
塗れるブキでもサブで積極的にキルを狙ってくれるプレイスタイルの味方がいたら、自分は戦いやすい盤面を作る。
長射程が自陣からカバーするプレイスタイルなら前線を上げすぎずヘイトを稼ぐか、可能な限り高いポジションを取ってカウントを稼ぐ(カンモンは自分で突破)。
積極的に相手に対面を仕掛けるプレイスタイルの味方がいたらカバーできる位置を取る。
カバーしてくれるプレイスタイルの味方がいる時は離れすぎず適切なポジションでプレイして人数有利を作る。
味方のプレイスタイルに合わせて自分の役割を少しだけずらすことでチームのバランスが良くなります。また、自分の動きに合わせてくれる味方がいる時は攻撃が継続しやすく、勝率も上がりました。これには思わず感謝のナイスを押してしまいます。
初動に単騎で攻めてくるor前線に関与しない相手が多いレート帯では孤立して飛び出してくる敵を囲んで倒すだけで有利です。相手がまったくスペシャルを溜めない場合、初動のスペシャルで人数有利を取りやすくなります。
なんでもいいので自分なりの初動の動きを決めておくだけで打開になってしまった時の行動もイメージしやすく、戦いやすかったです。自分の場合はワイプアウトからの打開失敗で負けるのがどうしても嫌だったので、シンプルな決め事をしていました。
❶初動は前線に遅れてはいけない。スペシャルで有利状況を作る。
❷味方を孤立させない。カバーするためにできる行動を取る(カバー不可能なのを確信したらすぐ③に切り替える)。
❸デスせず味方の復帰までの時間を稼ぐ(味方とラインを合わせてスペシャルで不利状況の時間を減らすため)。
もちろんいつも全部がうまくいく訳ではありませんが、多少の約束事を決めておくことで、予想外の事態に陥った時に対応しやすくなります。
上手い人のプレイを観ると1キルを取りに行く動きが正解に感じてしまいますが、自分の場合は味方の動きに合わせることと開幕リスポーン地点からの打開に入らないことを最優先にしていました。
自分の実力では、ギリギリの攻めを無理矢理通すことよりも状況を見ながらリスクを減らすプレイをする方がチームに貢献できると感じたからです。
レート帯によって自分の動きを変えたり相手のプレイスタイルを考慮するようになって勝率が安定するようになりました。味方が弱いのではなく自分が弱い、これに気づくまでとても時間がかかりました。
ちなみに一人でキルしてルール関与して全部なんとかするプレイスタイルはあまりおすすめしません。自分の適正レート帯での戦い方が学べず、適正レート帯以下の試合でのみ勝率が安定してしまい肝心の実力がなかなか上がらなかったためです。(※筆者はガチエリアのレートを溶かしています。)
3.どのブキを使うか
自分の場合はどのブキを使うかルールとレート毎に少しだけ変えていました。短期間で上達するために、初心者の頃に使っていたブキ(シャープマーカー、ヒッセン)の経験が活きるブキをなるべく採用しました。
・バンカラマッチ
52ガロン
短射程や突っ込んでくる敵が多いレート帯で有利がつきやすい。練度が低いためレート帯が上がったと感じたら不採用。
スプラシューター/シャープマーカー
全ルールなんでも出来る+単体で打開できるスペシャルを持っている(味方が打開でスペシャルを使ってくれるレート帯ならより強力)。
N-ZAP85/ヒッセンヒュー
全ルール貢献できるエナジースタンドブキをステージによって持ち替え。自分のレートが低い間はチームへの貢献度が低かった。
ラピッドブラスターデコ
バンカラマッチに多いローラーブラスター筆リッター弓を倒したかった。短射程にメインで勝てるが詰められたら弱い。トーピードころころ+メインの練習が必要。
・Xマッチ
スプラシューター/シャープマーカー
相手のスプラシューターと52ガロンとシャープマーカーの方が強いため引退。メインサブスペが優秀だが射程が短い。
N-ZAP85/ヒッセンヒュー
XPが低い間頻繁に採用。勝率が安定せず、XPが高くなった時に再び採用。
R-PEN/5H
迷走期にエリアで採用。味方にチャージャーが来ない。塗りが強く射程が長い。
ラピッドブラスターデコ
練度不足のため自分より射程が長いブキとの戦い方を発見する前にバンカラマッチ専用ブキへ。
96ガロンデコ
XPが少し上がった時に現れたテイオウアサリ(後に修正)を見て即採用。癖が強くかなり練習が必要だった。一応スプラシューターの経験が少しだけ活きた。練度が必要だが射程が長い。
バケットスロッシャー
ヒッセン感覚で使えると思ったが難しすぎてかなり練習が必要だった。練度が必要だが射程が長い。
ロングブラスター
ヤグラでたまに採用。練度があまり必要ないが射程が長い。
※2024夏シーズンは↓の方がイイ!
ロングブラスターカスタム
ガチエリアではキルできないと味方負担だが全ルールいける。96デコでのテイオウイカの練習が活きた。練度があまり必要ないがメインサプスペが優秀で射程が長い。
4.理不尽を押し付ける
スプラトゥーン3で最も楽に有利状況を作ることができると感じた方法は、理不尽を押し付けることです。理不尽を押し付け続けることができれば相手のメンタルにまで影響を与え、試合はどんどん有利になります。
試合の序盤で「あ、この試合勝てないな」、そう思った経験はありませんか?私はこれまでプレイした対人ゲームで、試合の終盤になるまで「絶対に勝てない」と感じた経験はほとんどありません。
1vs1であれば不利状況になった理由が理解しやすく、逆転のプランも立てやすいです。理不尽ゲーム代表格の将棋でさえ、勝負手(最善手では無いが相手のミスを誘発する手)で逆転を狙ったり、難しい詰みを逃したら負けの局面を作ることが可能です。敗北に気づくのが遅かった時は既に終盤だったことに気づいていなかった自分の実力不足です。
しかし、スプラトゥーン3ではまだまだ勝てる可能性があるのに、序盤で敗北を覚悟してしまう試合が多くありました。これはチーム戦に慣れていなかったことと、ゲームを理解するまでにかなりの時間を要し、自分の実力不足に気づかなかったためです。
スプラトゥーン3には他の対人戦同様に多くの理不尽要素があります。「射程
」「有利に立てる強いポジション」
「スペシャルウェポン」そしてチーム戦ならではの「人数差」です。
自分は頑張っているはずなのに味方がデスし続けてしまう、逆に自分がデスし続けてしまう、カウントが全く進まない、これらの原因のほとんどが理不尽要素によるものです。
勝つためには相手にこれらの理不尽を押し付ける時間を増やせば良い訳です。スプラトゥーンが上手い人の勝ち試合を観ていると、そのほとんどで試合中「人数差」というチーム戦最大の理不尽を押し付けていました。
「試合に勝つ」というゴールを目指すのならば、このゲームの理不尽要素を抑えておく必要があります。自分のチームだけがルールに関与できる時間を増やせば増やすほど状況は有利になります。
⚫︎人数差
覆すことの出来ない圧倒的な差です。人数が少ないチームのプレイヤーが「相手プレイヤーを倒す→そのプレイヤーが他の相手プレイヤーに倒される」これを繰り返すと負けたチームはリスポーン地点からの再スタートです。
⚫︎射程差
射程の長いブキが勝ちます。射程の短いブキは近づかなければ負けます。シンプルです。しかし、ほとんどのブキにはそのブキ特有の強みがあるので射程で負けていてもチームに貢献できます。
⚫︎有利に立てる強いポジション
ほとんどの場合高台です。特にリスポーン地点付近の強いポジションを相手にキープされ続けるとリスポーン地点から前に進むことすらできません。ステージ毎の強いポジションを知っている方が圧倒的有利です。
⚫︎スペシャルウェポン
スペシャルの種類によっては人数不利も射程差も強いポジションも取り返すことが出来ます。有利な状況では有利な状況をさらに拡大することができます。
XPを上げるために必須だったこと
1.内部レートを上げる
まず最初に結論を言うと、内部レートを上げる。これにつきます。
スプラトゥーン3がシリーズ初プレイの私は知らなかったのですが、スプラトゥーン2ではウデマエポイント(ガチパワー)というものが存在し、最高ランクに到達するのが大変だったそうです。
ところがスプラトゥーン3はマッチングの仕様が異なり、最高ランクのS+に到達することが簡単になっています。回数さえこなせば勝率が低くても最高ランク到達者のみが参加できるXマッチをプレイすることが出来る、という訳です。XPという存在を知らなかった初心者の頃の私は、S+0ランクに到達した時、大きな達成感がありました。
ソロでの対人ゲーム(筆者の場合ハースストーンやスト6、将棋ウォーズや将棋倶楽部24など)では、同じくらいの実力の人同士がマッチングし、勝てば勝つほどランクが上がり相手も強くなっていきます。
対戦相手のレベルが上がれば、それに対応するために自然とゲーム理解度が深まり、自分のレベルも上がっていきます。
しかし、スプラトゥーン3は4vs4のチーム戦。しかもマッチングした8人が全員同じくらいの実力とは限りません。
スプラトゥーン3では内部レートというゲーム内では表示されない数値がマッチングに影響しており、さらにこの内部レートが近い人同士がマッチングするとは限りません。フレンドと遊ぶオープンマッチのように大きく内部レートに差が生まれる対戦では負け続けると大きく内部レートが下がるようです。さらに仕組み上一番重要なのが、内部レートはXマッチの初期XPに影響を及ぼすということです。
バンカラマッチは内部レートがある程度近い人とマッチングする仕組みではあるとのことですが、内部レートが自分と全く異なる人とマッチすることもあります。つまり同じウデマエであっても自分以外強者ばかりのマッチや初心者ばかりのマッチが発生することや、ベテランプレイヤーと初心者が同じチームになることもあるのです。
ここで押さえておきたいのは先述の内部レートが初期XPに影響を及ぼすという点です。
私が初めてXマッチに参加した時の初期XPはガチエリア1500、他ルールは1750〜1600でした。ちなみにアサリはスプラトゥーン2からやっている友人に教えてもらいながらやったバンカラマッチオープンばかりで、チャレンジは少ししかプレイしていません。
バンカラマッチで最もプレイしたルールはガチエリアで、ヤグラホコの試合数はあまり多くありません。自分ではガチエリアが一番得意なルールだと思っていました。
いざXマッチに潜ってみると一番得意だと思っていたガチエリアでは全く勝てなくなり、ガチヤグラ、ガチホコの勝率はそこそこ(アサリはほとんどプレイしません)。
私はスプラトゥーン3を一度辞めました。
対戦相手のレベルが上がれば、それに対応するために自然とゲーム理解度が深まり、自分のレベルも上がっていく。これまでやってきた対人ゲームで一番楽しかった要素がスプラトゥーン3では感じられなかったからです。
ハースストーンではメタゲームに勝つためのデッキ構築をした上で最適なプレイをする。
スト6では苦手なキャラ対策のための新しい動きを取り入れたり、自分の得意なパターンに嵌めるために動きを変える。
将棋では知らなかった定石を覚えたり自分の得意な戦型や展開に誘導するために序盤の工夫をする。相手が得意な形を避ける。
格上に勝つために何かしらできることがあり、自然と自分のスキル向上に繋がりました(将棋は理不尽ゲームなので絶対に勝てない相手もいます)。
しかしスプラトゥーン3はチーム戦です。味方も敵も4人います。しかも全員の実力が揃うことはあまり多くありません。
スプラトゥーンは、一人で勝つことはできないのです。上手くなるために対戦し、さらに上手くなるために自分の長所を増やし短所を減らす。1vs1の対人ゲームで当たり前だったことがすぐには通用しませんでした。
キツい言い方になってしまいますがこのゲームのウデマエシステムはただの飾りに見えるようになってしまいました。私にとっては、内部レートが高ければ高いほど試合のレベルが上がり、自分の実力が向上したと感じたからです。
XP2000に到達する前とXP2000に到達した後とでは実力の向上にかかる時間に天と地の差がありました。
XP2000以上の試合では圧倒的敗北や味方に迷惑をかけてしまうデメリットよりも相手や味方から学んで次の試合で貢献できるメリットの方が大きく、メモリープレイヤー鑑賞も上達のための練習になるようになりました。
XPを上げるためにXマッチにひたすら潜るより、ひたすら内部レートを上げる方が私の上達方法には合っていました。そして、もしかしたらXPを上げるための遊び方はもうしないかもしれません。友達とオープンマッチやフェスで遊ぶ方が楽しいと思ったからです。
2.チャレンジマッチを恐れるな。
本気でXPを上げるために必要だったこと。それはひたすらチャレンジマッチに潜る、ということです。
フレンドとオープンマッチでわいわい遊ぶのがスプラトゥーンの個人的な醍醐味ですが、内部レートの低いスプラトゥーン3新規勢が本気でXPを上げたいのなら、オープンマッチはなるべくやらない方が良いと思います。
とにかくひたすらチャレンジマッチに潜り続けて内部レートを上げました。バンカラマッチには同じチームで続ける機能があるので勝率を上げやすいです。内部レートが上がれば敵味方の実力が上がり、自分の実力も上がります。少しずつ何が良いプレイで何が悪いプレイか理解できるようになりました。
スプラトゥーンの実力の中で最も上げることが簡単なのはエイム力です。しかし、本当に重要な対面力と立ち回りは敵味方のレベルが高くならなければ向上しません。
体を出し続けて塗ったり、初動自陣に残ってスペシャルを溜めたり、味方が突っ込んでデスし続けたり、内部レートが低いうちは何が良いプレイで何が悪いプレイなのか気づくことができません。仲間のせいにしてしまうことさえありました。
ウデマエが上がっても、スプラトゥーンが上手くなったとは限らないのです。
本気で上手くなりたい人がなかなか上手くならないのは本人の問題ではなくこのゲーム特有のシステムのせいだと思っています。
1vs1の対人戦より上達が遠回りになってしまいますが、XPを上げるためにはとにかく試合をこなして味方と相手のレベルが自分より高くなった時にいかに周りのプレイを吸収するかが重要な気がします。
余談ですが、ウデマエリセットは私の内部レート向上にはあまり役立ちませんでした。(救済措置が救済措置じゃなかった・・・!?)
勝てなくてもとにかく潜り続けるんだ。チャレンジマッチを恐れるな。
あとがき
スプラトゥーンは老若男女楽しめる素晴らしいゲームです。
初心者もナワバリバトルというルールでは、敵を倒すだけではなくインクの塗りで勝利に貢献したりできて、やりごたえがあります。
友達や家族とスプラトゥーンを一緒に遊べばコミュニケーションが増えるでしょう。
Xマッチだけがこのゲームの楽しみ方ではないということを最後に述べて、この記事を終わりにしようと思います。
kend