あやみのギター音楽教室の様子(2024年11月報告)
11月中旬からもう師走気分です。12月のハード・スケジュールを少しでも緩和しようと、前倒しで仕事を進めているのがその気分の要因です。かつてのテスト勉強のように目を背けるわけにはいかず、現実の忙しさに正面から向き合っていますが、空想にふける時間は微増しました。
その空想の入り口はジャンプ漫画の影響が強いです。1990年生まれの私ですが、1990年代に連載されていた『SLAM DUNK』、『ドラゴンボール』、『るろうに剣心』、『地獄先生ぬ~べ~』などは漫画の代わりにアニメで接していました。その後の2000年代に連載されていた『ONE PIECE』、『BLEACH』、『NARUTO』、『トリコ』などに漫画で直撃した世代です。例えば、今年の姫路城ライトアップイベントは「鏡花水月」というタイトルがついていますが、小説家の泉鏡花を連想するよりも、真っ先に「藍染惣右介の斬魄刀じゃん」と思いました。
空想にふける時間は昔から多いタイプでしたが、"技の憧れ"は自分の成長期によってバラバラでした。『NARUTO』を例にすると、小学生の時は"螺旋丸"か"千鳥"の技真似をしていました。「手からエネルギーが出るとカッコいい」という小学生男子の分かりやすいロマンを満喫していました。一方で、小学校を卒業すると、「写輪眼!」と呟きたい年頃に変わります。技の出所が手から眼に移りましたが、螺旋丸や千鳥のような攻撃手段よりも、写輪眼の"他の人と違う特殊性"に憧れていたのでしょう。ジャンプ三ヶ条の一つ"努力"に目を向けるよりも、"宿命"にアイデンティティーを委ねたい中学生でした。いわゆる厨二病ですね。
社会人になった今はそんな技の憧れを当然捨てているのですが、このアーリー師走の時期に『NARUTO』の技を思い出しました。それは主人公のナルトが得意としていた"多重影分身の術"です。「ラジオ局の音声・動画を編集するヤマダ、ギターの練習をするヤマダ、教室ポッドキャストを準備するヤマダのどれか担当してくれ!」と心の中で印を結ぶ日々でした。小中学生の時には憧れの外にあった技を今は渇望しています。それは攻撃性や特殊性よりも、利便性を求める心の表れです。きっと社会人の自覚とは影分身の術に憧れることを指すのでしょう。(※絶対に違います)
タイトル『教室の様子』と関係ない話をつらつらと書きましたが、ポッドキャストでは音楽の話やレッスン模様をたっぷり話しています。「台本を作る時間が十分に確保できない…」と悩む中での準備だったにもかかわらず、完成したデータは55分と過去最長の長さになりました。おそらく今後に1時間を超える回が出てくると思います(笑)
前半の「ギター作曲家と古典派」の話は真面目で長いように感じたので、気軽な話を聴きたい方は33分20秒から始まる「今月のレッスン模様」をオススメします。もちろん全て聴いていただけるのが一番嬉しいです。
▼今月のオープニング
小中学校の音楽室の風景/ギター作曲家の2分類/今回は古典派の話/ギターの黄金期/フランス革命と音楽の変化/フェルナンド・ソル/6コース単弦という形/教則本と古典派/Op.31-3(F.Sor)の思い出
▼今月のレッスン模様①
左手の上手さと右手の苦労/単旋律の練習/レッスンの緊張/古典らしい表現/青本のサポート動画
▼今月のレッスン模様②
イレギュラーの個別レッスン①/生活リズムと習い事をする難しさ/想定の倍近い速さの演奏/仕事前に練習する習慣の弊害/社会・生活のあり方が弾き方にも影響する?
▼今月のレッスン模様③
イレギュラーの個別レッスン②/テンポより気になる音量/恐る恐る弾く理由/気質が演奏に与える影響/初心者から初学者へ/調弦と構え/見た目が自信を作る
▼出演者
話し手:山田賢(あやみのギター音楽教室講師/ギタリスト兼作曲家)
聴き手:中川くん(山田の大学時代から続くギター仲間/ギター好き)
今月のレッスン活動日の例
11/7(木) まったりレッスンDay(まだ枠に余裕があります!)
11/9(土) クラシック&アコギのレッスン(土曜日もレッスン受付中!)
11/14(木) にぎやかレッスンDay(わずかに空きがあります!)
11/16(土) クラシック&アコギのレッスン
11/21(木) まったりレッスンDay(中学校の期末テスト期間中でもレッスンに来てくれました!)
11/28(木) にぎやかレッスンDay
11/30(土) レッスン補講日(お休みにも対処します!)
「今一番好きな漫画は何ですか?」と尋ねられたら、『ふしぎの国のバード』と答えます。
漫画誌『ハルタ』で3巻頃の話をたまたま読んで以来のファンです。実在したイギリスの女性冒険家のイザベラ・バード、翻訳ガイドの伊藤鶴吉の2人を主人公とした物語です。明治時代初期の日本が舞台で、急速な西洋化によって"失われつつある日本の生活と文化"が描かれています。イザベラ・バードの実際の旅行記『日本奥地紀行』をベースとしながらも、フィクションとして描かれた市井の人々がイキイキと描かれています。人々の表情、生活道具、ご飯やお菓子の絵が愛しく思えます。